◆第103回全国高校サッカー選手権▽3回戦 静岡学園2―0高川学園(2日、浦和駒場スタジアム) 静岡学園が高川学園(山口)を2―0で破り、21年度以来、3大会ぶりのベスト8進出を決めた。後半4分にカウンターからMF加藤佑基(3年)が抜け出し…
◆第103回全国高校サッカー選手権▽3回戦 静岡学園2―0高川学園(2日、浦和駒場スタジアム)
静岡学園が高川学園(山口)を2―0で破り、21年度以来、3大会ぶりのベスト8進出を決めた。後半4分にカウンターからMF加藤佑基(3年)が抜け出して今大会初ゴールを奪い、同40分にMF篠塚怜音(2年)が追加点を決めた。4日の準々決勝では東福岡と対戦する。
静学の鮮やかなカウンターがさく裂した。0-0の後半4分。相手FKをはね返すと、中央を走って一気にセンターラインを超えた加藤にパスが出た。DFを振り切り、最後はGKをかわして左足で流し込んだ。
1回戦は広島国際学院、2回戦は高知といずれも2-0で勝利。上昇ムードで迎えたこの日は、右に野田裕人、左の鵜沢浬(ともに3年)の両サイドバックが今大会初スタメン。左足負傷から昨年12月に復帰した主将の野田は、立ち上がりからドリブルでサイド深くまで攻め込んだ。
前半16分には、左の崩しから右に流れたボールを野田が、中央へ鋭いクロス。最後はFW乾皓洋(3年)がシュートを放つが、ゴールを大きく外れた。同24分にはMF原星也(3年)が快足で右サイドを突破したが、MF加藤のシュートはミートできず。同41分には中央でボールカットすると、スルーパスに走り込んだ原のシュートはゴール左へ外れた。押し気味で進めながらも前半を0-0で折り返した。
守備は無失点の過去2試合同様、相手に好機を作らせない。対する高川学園は青森山田との2回戦でCKの際、手をつないだ選手たちがグルグルと回った後、一斉に散らばる「トルメンタ」から得点を奪い、話題になった。この日も前半12分、最初のCKで「トルメンタ」を仕掛けてきたが、ファウルがあった。静学はアンカーの位置に入ったMF堀川隼(3年)を中心に、献身的なディフェンスを続けた。
静学は後半38分、加藤が自ら得たPKを外したが、その2分後にMF篠塚が3戦連続ゴールを奪い、2-0と突き放した。
準々決勝で対戦する東福岡とは昨年、U―18プレミアリーグWESTで2試合対戦。4月は0-1で敗れ、11月は0-0の引き分け。19年度以来の全国制覇へ、難敵を打ち破る。
川口修監督「相手の守備のブロックが強力で前に進入できず、点を取るのが難しい試合になりました。(準決勝以降の会場)国立のピッチでサッカーがしたい。もう一つ勝って、次に進みたいです」
加藤佑基「(受験で県大会の)決勝に出られずに、チームに迷惑をかけた。結果で恩返しできたかな。まだまだ課題がありますが、先制できてよかった」
篠塚怜音「今日の試合は、自分としてはダメダメでした。苦しい時間に点を取ることができて、少しは貢献できたか。(3戦連発は)ゴール前に入る意識が、この結果につながっているかなと思います」