◆プロボクシング ▽WBC世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・中谷潤人―同級6位ダビド・クエジャル(2月24日、東京・有明アリーナ) プロボクシングWBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M・T)が27歳の誕生日を迎…
◆プロボクシング ▽WBC世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・中谷潤人―同級6位ダビド・クエジャル(2月24日、東京・有明アリーナ)
プロボクシングWBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M・T)が27歳の誕生日を迎えた2日、2025年最初の練習でいきなりスパーリングを敢行した。
3度目の防衛戦となる同級6位ダビド・クエジャル(メキシコ)戦に向けて、1階級上の日本スーパーバンタム級1位・石井渡士也(RE:BOOT)相手に4ラウンドの実戦練習を行った中谷。相手の出方を見て打たせた後に打ち返したり、接近戦を仕掛けたりと様々な戦い方を試した。「(年末に相模原カントリークラブでの)走り込み合宿で、しっかり体からエネルギー爆発させれるようなトレーニングができた。スパーリングでは、それがちょっと出過ぎていたなというのはありましたが…。相手は勢いがあるので、最初は打ち合っちゃいました(苦笑)。でも、スパーリングを続けていけば、そこは調整されていくので。まだまだ上げていかないと、という感覚はあります」と中谷。今後、米国ロサンゼルスへ移動し、本格的に実戦練習を重ねていく。
例年、自身の誕生日である1月2日からジムワークを開始するが、いきなりスパーリングから始まったのも2月24日の試合の重要さを誰よりも認識しているためだ。中谷は今年の目標を聞かれて「王座統一」と色紙にしたためた。「統一戦は、この1年でやるべきことだと思っている。まずはそこを第一として。皆さんに期待してもらえるようなファイトしていきたい」。バンタム級は主要4団体王者は全て日本人。それだけに対戦が決まれば注目度は高くなる。さらに大目標のパウンド・フォー・パウンド(PFP、全階級を通じての最強ランキング)1位には、統一王者という肩書は必要最低限だと思っている。
「17歳でデビューしてから10年。デビューした当時は、10年後に世界3階級制覇をしているっていう想像は全然していなかった。キャリアを積んだなという思いはあるけど、だからこそ、1つ1つ細かく、繊細にいけば、ケガも少なくなってくるかなとも思う。自分が思い描けることに体を持っていけるようにしたい。量というより質で。自分自身でこう自分を高められるような年にしたい」と中谷。この日朝、中谷は母・府見子さんから聞いたところによると、「お昼くらいに生まれたみたいです。まさに(スパーリングを行っていた)今頃」だという。統一戦という大目標に向け、誕生日スパーは、まさに始まりの一歩となる。
最近、宇宙の起源となる大爆発を意味する『ビッグバン』というニックネームがついた。「世界中の注目を集められる試合をしていきたい」と中谷は言葉に力を込めた。
戦績は27歳の中谷が29戦全勝(22KO)、23歳のクエジャルが28戦全勝(18KO)。
試合はPRIME VIDEOでライブ中継される。