「RIZIN DECADE」(31日、さいたまスーパーアリーナ) 元K-1王者でMMA5連勝中の久保優太(37)は、プロ12戦無敗のラジャブアリ・シェイドゥラエフ(24)=キルギス=に2回TKO負けを喫した。立ち技で勝機を狙ったが、1回早…
「RIZIN DECADE」(31日、さいたまスーパーアリーナ)
元K-1王者でMMA5連勝中の久保優太(37)は、プロ12戦無敗のラジャブアリ・シェイドゥラエフ(24)=キルギス=に2回TKO負けを喫した。立ち技で勝機を狙ったが、1回早々にテイクダウンを許し、苦しい展開を強いられた。十字固めやチョークは何とか防いだものの、パウンドや肘を食らい、顔面から流血。ダメージが蓄積した2回も劣勢となり、強力なパウンドを食らったところでレフェリーに止められた。「人生を懸けて頑張っているつもりだったので、最後の1分1秒まで諦めたくなかった。ただ、力及ばなかった」と肩を落とした。
試合後の会見には顔面が腫れ上がった痛々しい姿で臨み、「負けてしまいました。ミドルで距離を取れず、テイクダウンされてしまった。プラン通りに行かず、完膚なきまでにやられてしまった」と無念の表情。最強の24歳の勢いを止められず、「想像通り強かったが、サイドを取られての肘がめちゃめちゃ効いた」と明かしつつ、「最後の最後まで自分の打撃を当てることに逆転のチャンスを見いだすまで試合を投げない(気持ちだった)。(SNSなどで)もっと早く止めろとか、セコンドにタオルを投げろと言われているみたいだが、僕は腕が折れても失神しても試合を投げないからと今回は弟にバトンを託した。レフェリーストップで負けてしまって、力尽きたという形」と振り返った。
壮絶なダメージを食らって鼻骨は折れ、会見後は病院に直行するという。「控え室でもめっちゃ吐いて、今も意識朦朧。サイドポジションからのパウンドの肘は想像以上に効いた。見るよりやられる方が効いて勉強になった」。
MMAでの連勝が5で止まり、「フェザー級のタイトル戦から後退したのは、37歳という年齢を考えると落ち込む」と落胆を隠せなかったが、今回も入場で歌唱するなど近くで見守った元妻のサラさんは「初めて格闘技を見て感動して、涙が出そうになった。(久保は)死に際までいっていた。格闘家の本来の目的は果たして、みんなに夢を与えた。負けたから褒めてないけど」と、ツンデレ称賛。久保は「それを聞くと救われる」と目を赤くしていた。