<プロボクシング:LifeTimeBoxingFights25大会>◇31日◇東京・大田区総合体育館アマ13冠でWBA世界スーパーフェザー級9位の堤駿斗(25=志成)が元世界王者を撃破した。同級14位の元WBA世界同級王者レネ・アルバラード…
<プロボクシング:LifeTimeBoxingFights25大会>◇31日◇東京・大田区総合体育館
アマ13冠でWBA世界スーパーフェザー級9位の堤駿斗(25=志成)が元世界王者を撃破した。
同級14位の元WBA世界同級王者レネ・アルバラード(35=ニカラグア)との同級挑戦者決定10回戦に臨み、8回1分55秒、TKO勝ちを収めた。堤は「前回の失態から8カ月。このリングに戻ってこられて感謝です」と感慨深げに振り返った。
24年4月、元WBA世界バンタム級スーパー王者アンセルモ・モレノ(パナマ)に3回KO勝利して以来、約8カ月ぶりのリングだった。モレノ戦では前日計量で1・55キロの体重超過で6カ月間のボクサーライセンス停止処分を受けた。
その「失態」以来のカムバック舞台。KO負けのないアルバラードを倒し「アルバラード選手という強い相手に勝ったこと、24年最後の試合に勝つことができて良かった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
序盤からパワフルに攻めた堤はフェザー級から1階級上げてパワアフルさが増した。アルバラードにプレッシャーをかけながら左フックをヒットさせて主導権を握った。元王者の右を浴びながらも下がらず、チャンスにはラッシュをかけるなど体のブレもなかった。
7回には強烈なワンツーで相手のあごをとらえ、8回に左フックからの連打でレフェリーストップ勝ち。堤は「この階級で強い選手たちに1つ1つ積み上げていきたい」と決意を新たにしていた。
前回は試合前の米国合宿で体調を崩して体重超過となっただけに、今回は10月上旬から11月17日までの日程で早めに米ラスベガス合宿を敢行。減量面を担当するトレーナーと体重チェックしながら国内調整を続けてきた。
1階級上げての初戦。35歳のベテラン元王者と世界挑戦権を懸けた大切なファイトに勝利した。
さらに前日30日にはメインだったWBA世界スーパーフライ級タイトルマッチが王者フェルナンド・マルティネス(35=アルゼンチン)のインフルエンザ感染で試合中止に。
挑戦者だった元世界4階級制覇王者の井岡一翔(35=志成)の代わりにセミファイナルからメインイベンターに昇格していた。同門の先輩に託されたメインの「役割」もしっかりとこなすTKO勝利だった。