第103回全国高校サッカー選手権大会は31日、Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu(川崎市)などで2回…

 第103回全国高校サッカー選手権大会は31日、Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu(川崎市)などで2回戦があり、15年ぶり出場の帝京(東京B)は、金沢学院大付(石川)に5―0で勝った。1月2日の3回戦で明秀日立(茨城)と戦う。

 帝京のゲームプランがはまった。これまでの試合で自分たちが「これをされると苦しい」と感じていた、前線からの積極的な守備を採用。相手が自陣ゴール付近でボールを持つと、攻撃陣が守備で圧力をかけた。

 先制点はその守備から生まれた。前半7分、MF大屋雅治(3年)が敵陣でプレッシャーをかけると、MF堀江真広(3年)が相手のパスをカット。相手の守備陣形が整う前に、ペナルティエリア外から右足を振り抜き、ロングシュートを突き刺した。ディフェンスラインを高くしたことで、相手からオフサイドを七つも取り、攻撃の芽を摘んだ。

 堀江は後半5分にも、ゴール前のこぼれ球を左足で合わせて得点するなど計2得点2アシストで、この日の戦術の立役者となった。藤倉寛監督は試合後、「縦横無尽に走れるし、体を張れる」と勝利への貢献をたたえた。

 堀江は「注目される大会で『チームを勝たせたい』という思いが、結果に出ている」と手応えを口にし、こう話した。「試合に出られない人の分も戦わないといけない。最後まで走る」(中村英一郎)