第104回全国高校ラグビー大会は30日、大阪府の東大阪市花園ラグビー場で2回戦があった。大阪桐蔭(大阪第1)、東海大大阪仰星(大阪第2)、常翔学園(大阪第3)の3チームとも勝って16強入りした。このうち東海大大阪仰星は10点差をつけられな…
第104回全国高校ラグビー大会は30日、大阪府の東大阪市花園ラグビー場で2回戦があった。大阪桐蔭(大阪第1)、東海大大阪仰星(大阪第2)、常翔学園(大阪第3)の3チームとも勝って16強入りした。このうち東海大大阪仰星は10点差をつけられながら、後半に劇的な逆転勝ちを収めた。3回戦は来年1月1日にある。
3大会ぶりの優勝を狙う東海大大阪仰星は、佐賀工に後半途中まで10点差をつけられる苦しい展開。ここで見事なプレーが飛び出し、2トライ2ゴールで14―10と逆転して逃げ切った。
0―10とリードされ迎えた後半14分。敵のゴールライン近くまで迫り、相手が遠くへ蹴ろうとしたボールに浜田素良選手が猛然とチャージした。浜田選手が上げた両手にボールが当たり、前に転がる。ボールはゴールラインを越え、浜田選手が自ら滑り込んでトライを奪った。
これで勢いづくと、20分に隅田陸斗選手がトライを決めて逆転。あとは固い守備で、ゴール前に何度も迫った佐賀工の攻撃を防ぎきった。
湯浅大智監督は「しびれるゲームをとった選手たちは素晴らしい」とたたえた。一方で「苦しい展開にしてしまったことは問題で、次に向けて改善する」と反省点を口にした。次戦は報徳学園(兵庫)だ。
大阪桐蔭は長崎北陽台に44―12で勝った。前半2分、須田琥珀選手が先制トライを決めると、チームは前半3トライ、後半4トライを決めた。
春の選抜を制し、今大会Aシードで臨んだ大阪桐蔭。初戦を快勝で突破し、綾部正史監督は「選手たちは緊張感を持って大会に入ってくれた。次も自分たちのラグビーをする」と話した。次の相手は倉敷(岡山)となった。
常翔学園は高知中央に81―14と大差で勝利した。前半6分、ボールを持ったNO8の井本章介選手が、ぶつかってきた相手にも止まらず走りきってトライ。チームは計13トライを奪った。
白木繁之監督は「選手たちはのびのびと、最後まで集中力を切らさずにやってくれた。ディフェンスで相手を一歩も前に出さない、アタックは一歩でも前に出る。それにこだわりたい」と意気込んだ。次は天理(奈良)と対戦する。(編集委員・中島隆)