「キックボクシング・K.O CLIMAX 2024」(30日、横浜武道館) 立ち技格闘技の今年最後のビッグマッチが開催され、各団体の王者クラスが肘ありの純キックボクシングルールで55キロ最強を争う「KICKBOXING JAPAN CUP…

 「キックボクシング・K.O CLIMAX 2024」(30日、横浜武道館)

 立ち技格闘技の今年最後のビッグマッチが開催され、各団体の王者クラスが肘ありの純キックボクシングルールで55キロ最強を争う「KICKBOXING JAPAN CUPスーパーバンタム級トーナメント」の準決勝と決勝が行われた。

 準決勝第1試合の壱・センチャイジム(27)=センチャイムエタイ=-前田大尊(19)=マイウェイ=は、延長判定3-0で壱が競り勝ち。

 準決勝第2試合の古村光(23)=フルムラ=-森岡悠樹(30)=北流会君津=は、森岡が1ラウンドに右ストレートで先制のダウンを奪い、最終3ラウンドにも右ストレートでダウンを奪って、ジャッジ3者とも30-25の大差判定で快勝した。

 決勝の1ラウンドは壱が左の蹴りでペースを握ったかに見えたが、2ラウンド目は一転して壮絶な打ち合いに。壱が左のパンチで先制ダウンを奪うが、森岡もパンチでダウンを奪い返し、左のパンチで追い打ちのダウンの奪取。後がなくなった壱がパンチでダウンを奪い、ともにあと1度のダウンでKO負けの局面に持ち込む。

 最後は左のパンチを効かせた森岡がラッシュして壱がダウン。森岡が2回1分55秒、壮絶なKO勝ちで、55キロ最強の座を手にした。

 森岡は「1日2試合は初めて。最後までやり遂げて、試合も盛り上がったと思う。本当に良かったです」と大仕事を成し遂げて安堵。「こういう試合が俺はプロの格闘技だと思っている。今後もこういう激しい試合でKNOCK OUT、キックボクシングを盛り上げていきたいと思う」と格闘哲学を開陳した。

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 KNOCK OUT-REDスーパーフェザー級王座決定トーナメント1回戦は、久井大夢(19)=TEAM TAIMU=がピッチ・ソムパッツ(22)=カンボジア=から左ストレートでダウンを奪い、左ストレート、左アッパーからの連打でKO勝ち。

 もう1試合は下地奏人(20)=ライオット=がロムイーサン・TIGER REON(31)=タイ=から左で最初のダウンを奪い、右ハイを直撃させて前のめりに倒して失神KO勝ちした。

 決勝は久井が2、3ラウンドと徹底した首相撲からの膝で下地をコントロールして判定勝ち。赤いベルトを巻いた。

 久井は「納得できる内容ではなかった」としつつも、しつこい首相撲は「作戦ですし、そこに最悪もってけばいけるというのは始まる前から思ってたので、そこを徹底しようと。(打ち合いをしたなら)負けてるんじゃないですかね。1ラウンドの展開が2ラウンドも3ラウンドも続いてたら普通に負けてるんじゃないですかね」と強調。

 この日、ISKA世界スーパーフェザー級王座を獲得した龍聖からはリベンジマッチをアピールされ、「やり返したいのはみんな一緒やと思うし、来年やりたいですね。倒します」と受諾した。