2024年にGDOが配信した全ての記事の中から、編集部が独自に10大ニュースを選出。全5回にわたり、ことしのゴルフ界を彩ったホットな話題を振り返る。第4回は海外女子編。10位:レキシー・トンプソンがツアーフル参戦に区切りレキシー・トンプソ…
2024年にGDOが配信した全ての記事の中から、編集部が独自に10大ニュースを選出。全5回にわたり、ことしのゴルフ界を彩ったホットな話題を振り返る。第4回は海外女子編。
10位:レキシー・トンプソンがツアーフル参戦に区切り
レキシー・トンプソンが6月「全米女子オープン」でツアーの第一線を退くことを表明した。2007年に12歳4カ月で大会最年少出場。10年に最年少15歳126日でプロ転向し、11年「ナビスターLPGAクラシック」で16歳7カ月の最年少優勝。かつての天才少女が29歳で大きな決断を下した。
2014年のメジャー「クラフトナビスコ選手権(現シェブロン選手権)」を含め、直近の19年「ショップライトLPGA」まで米ツアー通算11勝。生涯獲得賞金は258試合で1473万8517ドル(約23億円)の歴代10位だった。来季スポット参戦の可能性は示唆している。
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9位:渋野日向子が全米女子オープン2位 シード復帰
渋野日向子が6月「全米女子オープン」で2位に入った。最終日は4位から出て2バーディ、4ボギーの「72」でプレーし、優勝した笹生優花とは3打差だった。3週後の「全米女子プロ」は7位とメジャー2試合連続でトップ10に入った。
昨季シードを手放し、今季序盤も予選落ちが重なって不振にあえいだ。メジャー2試合の好成績で大きくポイントを稼ぎ、年間レース64位とシード復帰を果たした。ルーキーだった2022年以来となる上位60人の最終戦進出はならなかった。
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8位:リディア・コーがパリ五輪で金メダル 全英女子V
リディア・コー(ニュージーランド)が8月「パリ五輪」で金メダルを獲得した。2016年「リオデジャネイロ五輪」は銀、21年「東京五輪」では銅を手にしており、ゴルフ史上初となる3色コンプリートの“メダルスラム”を達成した。
パリで米女子ツアーの殿堂入りの条件を満たすと、スコットランド・セントアンドリュース オールドコースで行われた「AIG女子オープン(全英女子)」では8年ぶりのメジャー2勝目。シーズン3勝を挙げ、年間レースを3位で終えた。
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7位:ネリー・コルダが年間7勝 史上3人目5連勝も
ネリー・コルダが圧巻の強さを見せた。開幕2戦目の1月「LPGAドライブオン選手権」を皮切りに、4月のメジャー「シェブロン選手権」まで出場試合5連勝を達成。1978年のナンシー・ロペス、2005年のアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)以来3人目の快挙だった。
首痛から2カ月ぶりの復帰戦だった11月「アニカ driven by ゲインブリッジ」を制し、2011年のツェン・ヤニ(台湾)以来となる年間7勝。シーズンの獲得賞金は439万1930ドル(約6億9000万円)に上った。
6位:日本勢が初めてメジャー全5大会トップ10入り
日本勢が全メジャーでトップ10入りを果たした。年間5大会になった2013年以降で初めてだった。6月「全米女子オープン」では笹生優花が優勝、渋野日向子2位、古江彩佳6位、小祝さくらと竹田麗央が9位で5人がトップ10フィニッシュ。日本勢としてメジャー歴代最多となった。
また、メジャー5大会でトップ10入りした延べ人数は13人(2回:古江、渋野、西郷真央、岩井明愛/1回:笹生、山下美夢有、竹田、小祝、勝みなみ)となり、過去最多だった昨年の6人(2回:畑岡奈紗、古江、笹生)を大幅に更新した。
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5位:山下美夢有がパリ五輪で表彰台逃す 1打及ばず涙
山下美夢有が8月「パリ五輪」で表彰台に1打及ばなかった。2打差3位から出た最終日は序盤で首位に並んだが、折り返しの9番(パー5)でダブルボギー。2位タイで迎えた後半16番(パー3)も痛恨の池ポチャでこの日2個目のダブルボギーを喫した。
女子ゴルフでは2021年「東京五輪」の稲見萌寧(銀メダル)に続く表彰台に1打届かず、通算6アンダー4位。日本女子プロゴルフ協会の小林浩美会長からねぎらいの言葉をかけられ、悔し涙が止まらなかった。
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4位:西郷真央が日本勢34年ぶり2人目の新人賞獲得
西郷真央が米ツアーのルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人賞)に輝いた。11月の最終戦「CMEグループ ツアー選手権」は25位。新人レース2位のイム・ジンヒ(韓国)との差を広げ、日本人では1990年の小林浩美(現JLPGA会長)以来、34年ぶりとなる2人目の受賞を決めた。
今季29試合をプレーし、6月「全米女子プロ」と8月「AIG女子オープン(全英女子)」の7位を含めて7度のトップ10入り。7月「CPKC女子オープン」2位など優勝争いにも絡んで年間レース9位だった。2年目は初優勝、さらなる飛躍を目指す。
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3位:山下美夢有ら予選会突破 米ツアー日本勢13人に
山下美夢有ら日本勢5人が12月の最終予選会を突破して米ツアーの出場資格を得た。悪天候により6日間に延びた90ホールの戦いで、山下は通算27アンダーでトップ通過。岩井千怜が21アンダー2位、岩井明愛が16アンダー5位、吉田優利が13アンダー9位、馬場咲希が6アンダー24位に入った。
25位タイまでのボーダーラインを米国と並んで最多5人がクリア。2025年の日本勢は今季米ツアーメンバーとしてシードを獲得した7人、11月の日米共催「TOTOジャパンクラシック」優勝で2年シードを得た竹田麗央を含めて総勢13人となる。
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2位:笹生優花が史上最年少で全米女子オープン2勝目
笹生優花がペンシルベニア州ランカスターCCで行われた6月「全米女子オープン」を制した。5位から出た最終日は3打ビハインドで折り返したバックナインにバーディを重ね、通算4アンダーで2位の渋野日向子に3打差をつけた。
2021年大会に続くメジャー2勝目。22歳11カ月13日での大会2勝目は史上最年少で、日本勢のメジャー複数回優勝は男女を通じて初の快挙だった。この優勝で30位だった世界ランキングを6位まで上げ、日本代表として8月「パリ五輪」に出場した。
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1位:古江彩佳がメジャー制覇&日本勢初ベアトロフィ
古江彩佳が7月「アムンディ エビアン選手権」で涙のメジャー初優勝を遂げた。最終日の最終18番(パー5)、劇的なイーグルフィニッシュでステファニー・キリアコウ(オーストラリア)を1打差で振り切った。日本勢では樋口久子、渋野日向子、笹生優花に続く4人目のメジャー覇者となった。
さらに、最少平均ストロークの選手に贈られる年間タイトル「ベアトロフィ」を日本人として初めて獲得した。最終戦「CMEグループ ツアー選手権」の最終日に「68」をマークし、平均ストロークは「69.99」。土壇場でユ・ヘラン(韓国)を逆転して価値あるタイトルをつかんだ。