パリ五輪イヤーとなった2024年の卓球界は各大会で盛り上がりを見せてきた。1月の「全日本卓球選手権大会」から始まり、2月の「世界卓球 団体戦」、10月の「ITTFアジア卓球選手権」や国際大会であるWTTシリーズも各地で行われた。今回は202…

パリ五輪イヤーとなった2024年の卓球界は各大会で盛り上がりを見せてきた。1月の「全日本卓球選手権大会」から始まり、2月の「世界卓球 団体戦」、10月の「ITTFアジア卓球選手権」や国際大会であるWTTシリーズも各地で行われた。

今回は2024年を彩った選手たちにスポットを当てて今季のシーズンを振り返る。パリ五輪団体戦の3番手に抜擢され初出場、さらなる進化を見せたのが張本美和(木下グループ)である。

◆張本美和、2025年さらなる飛躍へ16歳が掲げる理想像「安定した選手になる」 指揮官が求める伸びしろ「すごく才能がある選手なので……」

■16歳で抜擢の大舞台で奮闘

張本美は1月の全日本選手権で初の一般の部で決勝進出を果たすと、伊藤美誠(スターツ)と争っていたパリ五輪団体戦3人目メンバーに選出。世界卓球で中国相手に経験を積むと、4月には自身初の世界トップ10入りを果たし順調なステップを踏みパリ五輪を迎える。

16歳で迎えた大舞台では早田ひな(日本生命)がシングルスで負傷したなか、平野美宇(木下グループ)とともにチームを支え決勝進出に貢献。中国との決勝では単複で2点起用されるなど奮闘。最後は敗れたものの、初の五輪で銀メダルに輝き貴重な経験を積んだ。

五輪での経験を経てさらなる進化を見せると、10月のアジア選手権では主力としてチームをけん引。中国との決勝では第1マッチで当時世界4位の王芸迪を3-2で下すと、第4マッチでは未勝利だった世界女王の孫穎莎相手に0-2ビハインドを返しての逆転勝ち。中国を倒しての50年ぶりの金メダルの立役者となり、選手として殻をひとつ破った。

世界ランキングでもエースの早田に次ぐ順位につけるなど、トップ選手としての道を歩き始めた。2028年のロサンゼルス五輪では主力として期待される“次世代エース”が25年にはどのような姿を見せるのか

■張本美和の2024年主な成績

・全日本卓球選手権:女子シングルス準優勝 ・世界卓球 団体戦:銀メダル ・パリ五輪:女子団体銀メダル ・アジア卓球選手権:女子団体金メダル、女子シングルス銀メダル、女子ダブルス銀メダル

◆張本美和が明かした進化の要因「トップ選手になってくると……」 中国勢との対戦も手ごたえ「怖さはなくなってきた」

◆平野美宇、指揮官も賛辞を贈る24歳の経験値「技術が豊富」 パリ五輪単初出場の2024年は「結果が得られたのが1番」

◆【卓球 2024年名場面7選】早田ひなは満身創痍で涙の銅メダル 平野美宇、張本兄妹もパリ五輪で奮闘 世界ランク急浮上の新星も存在感