ABC放送は30日、「高校野球スペシャル2024 甲子園が好きだから」を放送し、アルプスを彩った滋賀学園・荒井浩志さん(3年)を特集した。荒井さんはベンチ入りがかなわず、応援団長としてチームを鼓舞。聖地のスタンドで見せるキレキレのダンスで話…

ABC放送は30日、「高校野球スペシャル2024 甲子園が好きだから」を放送し、アルプスを彩った滋賀学園・荒井浩志さん(3年)を特集した。

荒井さんはベンチ入りがかなわず、応援団長としてチームを鼓舞。聖地のスタンドで見せるキレキレのダンスで話題を呼んだ。荒井さんは「自分のためではなくて、試合に勝つためにやっているのが一番。周りがしないことをやるというのが目的としてあった」とその理由を語った。

応援を背に受けた選手たちは初の甲子園8強入り。大会後もダンスがSNSで話題となった。だがその一方で、批判的なコメントも散見。高校生への心ない声にも荒井さんは、「正直怖いなって思いました。最初(批判的な意見を)見たときは、自分が今までしてきたことが間違いだと思ったんですが、選手たちが最大限の力を発揮できるのなら、自分たちはたたかれてもいい」と胸の内を明かした。

新井さんは甲子園を夢見て三重から野球留学。だが最後の夏でのベンチ入りは果たせなかった。「親に電話したときに『メンバーに入れへんかった』と言ったら、『3年間必死に野球ができたらそれでいい。頑張ったからいいんやで』と言葉をかけてもらい、気持ちが楽になった」と両親の支えを明かした。

メンバーに選ばれなかったことにショックを抱えつつも「(ベンチ外の)メンバーも『一緒にチームのために頑張ろう』と励まし合って立ち直る事ができた。甲子園の外野で守ることが一番の目標で、それはできなかったけど、必死に野球をしている選手のために応援すると決めました」と、チームメートと歩んできたことを明かした。

卒業後の展望については「将来の夢は救急救命士。救急救命士も自分のためではなく、傷病者のための職業だと思う。誰かのためにすることの素晴らしさを、甲子園を通して手に入れました」と充実した表情で語った。