ヤクルト・奥川恭伸投手(23)が29日、母校・星稜高校野球部OB会主催で初めて行われた野球教室に参加。「すごく辛い経験をした子たちだと思うので、少しでも元気になってもらえたら」。野球が結ぶ復興の輪に、楽しい時間を過ごした。 今年1月1日に…

 ヤクルト・奥川恭伸投手(23)が29日、母校・星稜高校野球部OB会主催で初めて行われた野球教室に参加。「すごく辛い経験をした子たちだと思うので、少しでも元気になってもらえたら」。野球が結ぶ復興の輪に、楽しい時間を過ごした。

 今年1月1日に大きな被害を出した能登半島地震から、もうすぐ1年が経過する。復興を願い同イベントは地震や豪雨災害を受けた能登地区学童球児限定で集められ、85人の小学生相手に奥川も熱烈指導。珠洲学童野球クラブ主将の須磨聖志郎くんは「ずっと避難所にいて、チーム練習が再開したのが3月くらい」と日々を振り返り、「奥川選手に頑張ってほしい」とエールを送った。

 かつて夏の甲子園を沸かせた巨人・山瀬と5年ぶりにバッテリーを組み、小学生14人と夢の対決も実現。14安打と全員に快音を許す“寸劇”をOB全員で見せ「いっぱい打たれました」と笑う。元気と勇気を、与えるだけではなくもらった2時間だ。「大変な思いをしていた子たちだと思いますけど、諦めず、もっともっと上を目指して野球を頑張ってもらいたい」。復興を合言葉に、野球が元気を生み出していく。