<バドミントン:全日本総合選手権>◇第5日◇29日◇東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ◇女子シングルス準決勝28年ロサンゼルスオリンピック(五輪)の星が、平成以降4人目の女子高生優勝に王手をかけた。全国高校総体2連覇の宮崎友花(18=山口・…

<バドミントン:全日本総合選手権>◇第5日◇29日◇東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ◇女子シングルス準決勝

28年ロサンゼルスオリンピック(五輪)の星が、平成以降4人目の女子高生優勝に王手をかけた。全国高校総体2連覇の宮崎友花(18=山口・柳井商工高)が2-1(12-21、21-12、21-11)で郡司莉子(22=再春館製薬所)を破り、各種目の決勝は30日に行われる。

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高校3年生の宮崎は落ち着いていた。第1ゲーム(G)は12-21の大差で落としたが、序盤から自身の後方左側のスペースを狙われていたと分析。「受け身になっていた。第2Gからは自分から球を振り分けたり、変化を付けたりした」と冷静に対応した。

第2Gからは21-12、21-11と連取。逆転勝利で準決勝を突破し「しっかり立て直せた」と控えめに胸を張った。

9月の中国オープンで準優勝し、世界ランキングでは日本勢3番手の12位につける実力者。この日も強さを示したが、試合後はあどけない表情を浮かべた。

取材エリアで視線を向けたのは足元。右足に緑色、左足に赤色と左右で異なる色の靴紐を結んでいる。「社会人の選手は髪の色を染めたり、ネックレスをつけたりしているけれど、学生はできない。せめて足だけでも」。こだわりを明かし「結構気に入っている」とほほ笑んだ。

自身初の決勝では、8歳年上の仁平菜月に挑む。五輪3大会連続8強の山口茜や16年リオデジャネイロ五輪銅メダルの奥原希望らも高校生ながら優勝しており、宮崎も気合十分に誓った。

「優勝するのが目標。気持ちでは絶対に負けない」

日本一のタイトルをつかみ、ロスへの道に弾みをつける。

◆宮崎友花(みやざき・ともか) 2006年(平18)8月17日、大阪市出身。6歳で競技を始め、山口・柳井中を経て22年に柳井商工へ入学。同年世界ジュニア選手権優勝。全国高校総体では23年から個人2連覇。高校卒業後は山口県内の実業団「ACT SAIKYO」へ加入予定。好きな色は緑色。右利き。164センチ。