2024年にGDOが配信した全ての記事の中から、編集部が独自に10大ニュースを選出。全5回にわたり、ことしのゴルフ界を彩ったホットな話題を振り返る。第3回は海外男子編。10位:シャウフェレが悲願のメジャー制覇ザンダー・シャウフェレがメジャ…
2024年にGDOが配信した全ての記事の中から、編集部が独自に10大ニュースを選出。全5回にわたり、ことしのゴルフ界を彩ったホットな話題を振り返る。第3回は海外男子編。
10位:シャウフェレが悲願のメジャー制覇
ザンダー・シャウフェレがメジャー初優勝を飾った。ケンタッキー州バルハラGCでの5月「全米プロ」は、トップタイから出た最終日を「65」で回り、メジャー最多アンダーパー記録となる通算21アンダー。メジャー28試合目の挑戦で、届きそうで届かなかった頂点に立った。
ロイヤルトゥルーンでの7月「全英オープン」は、最終日同組だったジャスティン・ローズ(イングランド)に競り勝ってメジャー2勝目。世界ランキングも自己最高に並ぶ2位まで上がった。
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9位:中島啓太が1年目で欧州ツアー優勝
中島啓太が3月「ヒーローインディアンオープン」で欧州ツアー初優勝を飾った。最終日「73」とスコアを落としながら後続に4打差をつけ、国内外ツアーを通じて自身初めて4日間首位を守り切る完全優勝だった。
日本ツアー賞金王として乗り込んだルーキーシーズン出場6試合目での初タイトル。ポイントランキング上位50人による最終戦「DPワールド ツアー選手権 ドバイ」にも滑り込み、ランク35位で終えた。
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8位:久常涼がPGAツアーのシード確保
久常涼がルーキーシーズンでPGAツアーのシードを獲得した。新人賞に輝いた欧州ツアーから“昇格”して1年目は着実にポイントを積み上げ、レギュラーシーズン最終戦「ウィンダム選手権」で自己最高3位に入った。
年間ポイントレース70位以内のプレーオフシリーズ進出はならなかったが、同125位以内のシードを確保。特別招待でフィールド入りした4月「マスターズ」を含め、メジャー3大会にも出場して経験を積んだ。
7位:金谷拓実がPGAツアーへ 予選会突破
金谷拓実が12月の予選会(Qスクール)を突破して来季PGAツアー出場権を獲得した。国内ツアー最終戦「日本シリーズJTカップ」で逆転賞金王を決めた日の夜に渡米し、強行軍で臨んだセカンドステージ。初日に大きく出遅れながら巻き返してファイナルに進んだ。
4日間72ホールを通算5アンダー3位でフィニッシュ。5位タイまでという狭き門をこじ開け、ホールアウト後は涙が止まらなかった。ファイナルから挑戦の平田憲聖は2打及ばず2アンダー8位だった。
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6位:大西魁斗が米下部ツアーVで昇格切符
大西魁斗が6月の米下部コーンフェリーツアー「UNCヘルス選手権」で2004年の今田竜二以来の日本人優勝を飾った。4打差4位スタートから「66」で逆転し、参戦2年目での初優勝となった。
ポイントランク100位だったルーキーシーズンは22試合で12回の予選落ち(棄権1回)と苦しんだ。今季は優勝を含めて3度のトップ10入り。ランク25位で上位30人に付与される来季PGAツアーの出場権を獲得した。
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5位:藤田寛之が全米シニアOPで2位惜敗
藤田寛之がロードアイランド州ニューポートCCで行われた7月「全米シニアオープン」で頂点に肉薄した。2打差首位から出た最終ラウンドが途中で悪天候により順延。残り8ホールからの再開で3打のリードを追いつかれ、リチャード・ブランド(イングランド)とのプレーオフに突入した。
18番を繰り返すサドンデス方式までもつれ、2ホール目で敗れた。2013年「全米シニアプロ」を制した井戸木鴻樹に続く日本勢2人目の米シニアメジャー優勝とはならなかったが、10月のプレーオフシリーズ最終戦に進んで来季フルシードを獲得した。
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4位:シェフラーが年間王者&パリ五輪で金
スコッティ・シェフラーがシーズン7勝で初の年間王者に輝いた。3月「アーノルド・パーマー招待」で今季初優勝を飾ると、翌週「ザ・プレーヤーズ選手権」で大会史上初の連覇を達成。4月のメジャー「マスターズ」でも2年ぶりの2勝目を挙げた。
1983年以降、1シーズンで7勝以上したのは史上3人目で、2007年のタイガー・ウッズ以来17年ぶり。年間獲得賞金2922万8357ドル(約42億6734万円)は史上最高額になった。8月「パリ五輪」では金メダルも獲得。3シーズン連続で最優秀選手賞(ジャック・ニクラス賞)を受賞した。
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3位:星野陸也が欧州VでPGAツアーへ
星野陸也が2月「コマーシャルバンク カタールマスターズ」で欧州ツアー初優勝を飾った。サンデーバックナインで一時は2人に首位で並ばれる混戦を制し、日本勢として青木功、松山英樹、久常涼に続く4人目の欧州ツアー優勝者となった。
気胸による離脱もありながら、今季26試合をプレー。年間ポイントランキング上位10人(有資格者を除く)に付与されるPGAツアー出場権を9番目で確保し、獲得賞金は126万2743ユーロ(約2億円)に上った。
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2位:松山英樹が復活 アジア勢最多10勝
松山英樹が復活を遂げた。2月「ジェネシス招待」で2年ぶりに優勝。6打差7位からの最終日に大会コースレコード「62」をたたき出し、タイガー・ウッズのホスト大会で鮮やかな逆転勝ちを収めた。
8月「フェデックスセントジュード選手権」ではプレーオフシリーズでアジア勢初タイトル。5打リードから一時は首位の座を明け渡しながら、最終的に2打差をつけて勝ち切った。2月の時点でチェ・キョンジュ(韓国)を抜いてアジア勢単独最多となっていた勝利数を10に伸ばした。
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1位:松山英樹がパリ五輪で歓喜の銅メダル
松山英樹が8月「パリ五輪」で日本男子ゴルフ界初の銅メダルを獲得した。初日に単独首位発進を決めると、最終日はボギーなしの6バーディ「65」をマーク。最終盤まで金メダル争いを演じた末、通算17アンダー3位で表彰台に立った。
3年前の「東京五輪」では銅メダルをかけた7人のプレーオフで惜敗。メジャーの優勝争いをほうふつとさせるビッグネームぞろいのリーダーボードで実力を示し、日本代表の丸山茂樹監督も涙するなど歓喜に沸いた。