「バドミントン・全日本総合選手権」(29日、武蔵野の森総合スポーツプラザ) 女子ダブルス準決勝が行われた。“わたがし”としてパリ五輪混合ダブルスで銅メダルを獲得した五十嵐有紗(BIPROGY)が、桜本絢子(ヨネックス)と組んで出場し、福島…

 「バドミントン・全日本総合選手権」(29日、武蔵野の森総合スポーツプラザ)

 女子ダブルス準決勝が行われた。“わたがし”としてパリ五輪混合ダブルスで銅メダルを獲得した五十嵐有紗(BIPROGY)が、桜本絢子(ヨネックス)と組んで出場し、福島由紀(岐阜Bluvic)、松本麻佑(ほねごり)組を2-1(21-19、18-21、19-21)で撃破した。決勝進出で2位以上が確定し、今大会での2025年度代表入り条件を満たした。

 気持ちで勝ち切った。第1ゲームは19-21と競り負けたが、第2ゲームから猛反撃。長いラリーを制して流れをつかむと、桜本が後衛でシャトルをさばき、五十嵐が前に踏み込む得意の形で得点を積み重ねた。一進一退の攻防が続く中、最終ゲームも21-19で奪取。「強かった。苦しい試合だった」(五十嵐)。世界1位を経験している福島、松本組との79分の激闘を勝ち切ると、五十嵐は右拳を掲げて喜んだ。

 渡辺勇大と組んだ“わたがしペア”として、パリ五輪混合ダブルスで銅メダルを獲得した五十嵐(当時は東野)。桜本からラブコールを受け、同五輪後に女子ダブルスのペアを結成した。

 混合ダブルスでは瞬発力を必要とする動きが多かったが、女子ダブルスに転向した今は長いラリーを戦う力が付いてきた。「女子ダブルスの体が作れてきた」と実感を込め、「自分的にはすごく痩せたなと思う。混合の時はデブっていた」と笑いながら明かした。

 決勝は、パリ五輪女子ダブルス銅メダルの志田千陽、松山奈未組(再春館製薬所)と対戦する。五十嵐は「今日勝ててほっとしている気持ちもあるけど、これを勢いに変えて明日もプレーできたら」と意気込み、桜本も「目指しているのは優勝。つかみにいきたい」と力を込めた。