「プロレス・全日本」(31日、国立代々木競技場第二体育館) 「ゼンニチ大晦日2024」の公開記者会見が28日、都内で開かれ、アジアタッグ選手権試合を行う王者のライジングHAYATO、安斉勇馬組と、挑戦者の宮原健斗、井上凌組が出席した。 井…

 「プロレス・全日本」(31日、国立代々木競技場第二体育館)

 「ゼンニチ大晦日2024」の公開記者会見が28日、都内で開かれ、アジアタッグ選手権試合を行う王者のライジングHAYATO、安斉勇馬組と、挑戦者の宮原健斗、井上凌組が出席した。

 井上は「大みそかにアジアタッグを取って安斉勇馬、オマエをつぶす。以上だ」と安斉にいきなり敵意むき出し。

 宮原は「宮原健斗がアジアタッグを巻くことになれば何が起きる、始まるのか、想像つきますか?特別に僕の頭の中のプランを少しお教えしましょう。年を越し2025年、世界タッグベルトをスミスと取り、3冠ベルトを巻く。今のスーパースター宮原健斗にとって、ベルト総取りです。もう一度言いましょうか?ベルト総取りです!大みそか期待してくれ!どこに行っても宮原健斗、ベルト巻いてませんよねと言われる生活もマックスに来てますから、そろそろアジアタッグを皮切りにベルト総取りプランを実行しようと思います」と、欲張りなプランをブチ上げた。

 王者組のHAYATOは「一つだけ後悔してることがあるんだよね。(世界最強タッグ決定リーグ戦最終戦の)バックステージで襲われた程度で、井上凌を2回連続で挑戦させること。あの時は頭に血が上ってた」とぼやきつつも、「でもアレがないとできなかったろうから、レスラーとしての肌感はすごいね。褒めてあげるよ」と井上の強引なやり方を認めた。

 その上で「レスラーには変わる時がある。でも井上凌の変化じゃアジアタッグは取れない」とバッサリ斬った。

 安斉も「バックステージコメントで襲われて(挑戦受諾を)判断しましたが、さっきは大したコメントもなく、あの時もっと冷静な判断をしとけば良かったなと思います」と同調。前回の防衛戦を「北海道は楽しかった」と振り返り、「1回食べて味をしなくなったガムをもう一回かまないみたいに、あの時の井上さんはないと思います」と酷評した。

 君津大会では安斉を新たな足関節技「プリンス・キラー」で追い込んだ井上は「初めて出したわりにはいい感じになったよ。またプリンス・キラーも練習してるから、もっともっと精度上がってるよ。当日が楽しみだよ」と手応えを感じている様子。安斉は「追い込まれたように見えただけですね。焦りもないし。名前がプリンス・キラー?プロレス界でよくなんとか殺し、なんとかキラーって耳にするけど、実際に破壊したから付けられた名前ですよね?」とツッコみつつ反論した。

 宮原狙いを口にしたHAYATOは「俺が変わるきっかけとなった宮原健斗、俺と宮原健斗ほど自分の世界を持ってるレスラーはいないと思う。ただ俺の思ってた宮原健斗とは一回り小さく感じるよ。初めて俺の世界が宮原健斗の世界を食うかもね」と、その理由を説明した。

 四者四様の火花を散らして最後に写真撮影となったが、撮影後に井上がステージの下からパイプイスを素早く取り出して、安斉の右脚を殴打。HAYATOもイスでKOすると、さらにもう一脚取り出して、宮原の制止を振り切って安斉の右脚に追い打ちをかけ、王者組は大の字にダウンする醜態をさらした。

 公開記者会見というファンの眼前での暴挙に、場内は騒然。安斉はスタッフの肩を借りて破壊された右脚を引きずり退場したが、決戦を3日後に控えて王者組に暗雲が漂ってきた。