第77回全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)は27日、男子準々決勝があった。東京都代表の男女5チームで唯一、勝ち残っている八王子学園八王子は、U18日本代表が複数いる優勝候補、福岡大大濠(福岡)に67―79で敗れた。 序…
第77回全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)は27日、男子準々決勝があった。東京都代表の男女5チームで唯一、勝ち残っている八王子学園八王子は、U18日本代表が複数いる優勝候補、福岡大大濠(福岡)に67―79で敗れた。
序盤から追いかける、厳しい展開となった。試合開始11秒で大濠のエース湧川裕斗選手にスリーポイントシュートを入れられると、続けてスリーポイントを3本決められた。一気に主導権を握られ、第2クオーター終了時点で、27―51と大差をつけられた。
だが、八王子学園八王子はここから猛追した。試合を通じて、U18代表の十返(とがえり)翔里(しょうり)選手が両チーム最多の34得点、平原侑真選手が14得点するなどして第3、4クオーターいずれも相手スコアを上回った。最大28点開いた点差を終盤、12点差まで縮めたが、前半の劣勢が最後まで響いた。
平原選手が憧れていた舞台だった。NBAレーカーズで活躍する八村塁選手が仙台大付属明成高校時代に出場した2015年のウインターカップの決勝を現地で見た。八村選手のプレーに魅せられ、「自分もこのメインコートでプレーする」と、チケットを取ってくれた父に宣言した。
8強にならなければ、立てないそのメインコートでの一戦。「初めてのメインコートで、少し浮足立ってしまったところもあった。相手チームの圧に、本来の実力を出せなくて悔しい」と試合後、唇をかんだ。だが、父との約束は果たした。「優勝候補相手に20点差から10点近くまで迫れたことは大きな経験になった。このメインコートでシュートを決めた感覚を忘れずにこれからも頑張りたい」(佐野楓)