第103回全国高校サッカー選手権大会が28日、首都圏で開幕する。愛知県代表で5年ぶり2回目出場の愛工大名電は、29日に東京・駒沢陸上競技場である1回戦(午後2時10分試合開始予定)で初出場の明誠(島根)と対戦する。ベスト8進出を目標に掲げ…
第103回全国高校サッカー選手権大会が28日、首都圏で開幕する。愛知県代表で5年ぶり2回目出場の愛工大名電は、29日に東京・駒沢陸上競技場である1回戦(午後2時10分試合開始予定)で初出場の明誠(島根)と対戦する。ベスト8進出を目標に掲げ、まずは全国選手権初勝利をめざす。
県大会は5試合で計15得点4失点で頂点に立った。宮口典久監督(47)が徹底させるのは、前線の選手もボールを追って相手に圧力をかけていくハイプレスだ。豊富な運動量を身につけ、強度を高めるトレーニングを重ねてきた。
守備を統率するDF蒲地陽汰主将(3年)は「ラスト20分を過ぎても笑って走っている。僕たちの表情を見てほしい」と胸を張る。全国大会には正GKの水谷準乃右選手(3年)も復帰予定で、堅守に磨きがかかりそうだ。
エースは蒲地主将の双子の弟、MF壮汰選手(3年)。県大会決勝ではPKで決勝ゴールを決めた。「ドリブルからのチャンスメイクやボールを失わないプレーが僕の長所。持ち味を出して一つずつ勝っていきたい」
これまでのチームは、けがに悩まされる選手が多かったという。宮口監督が考案し、今年に入って実現したのが校内への接骨院の設置だ。体のケアを充実させ、大会でも力を発揮できる環境を整えた。
成果は戦力の底上げにつながった。県大会での個人ゴール数はチームトップの2得点が4人いた。「メンバーを12~13人で固定するのではなく、20人くらいでやれた。控え選手でも(レギュラーとの)差がなく、思いきっていける」と宮口監督は言う。
チームのモットーは「明るく前向きに」。全国の強豪相手に走り負けず「紫の旋風」を巻き起こせるか。(辻健治)