2歳GIのホープフルS(中山・芝2000m)が12月28日に行なわれる。 GIに昇格した2017年以降の過去7年間で1番人気は5勝。堅いGIのひとつと言えるが、一昨年には14番人気のドゥラエレーデが勝利し、2着に7番人気のトップナイフ、3…
2歳GIのホープフルS(中山・芝2000m)が12月28日に行なわれる。
GIに昇格した2017年以降の過去7年間で1番人気は5勝。堅いGIのひとつと言えるが、一昨年には14番人気のドゥラエレーデが勝利し、2着に7番人気のトップナイフ、3着に6番人気のキングズレインが入って、3連単では200万円超えの超高額配当が飛び出した。
昨年も1番人気のレガレイラが快勝したものの、3着に13番人気のサンライズジパングが突っ込んできて、3連単は5万円超えの好配当となった。若駒の一戦だけあって、波乱も起こり得るレースと見てよさそうだ。
はたして、今年は堅い決着となるのか、波乱となるのか。
いずれにしても、ここでは過去の結果を参考にして今年のレースで上位争いに加わってきそうな馬をあぶり出してみたい。
まず注視すべきは、クリストフ・ルメール騎手の騎乗馬である。ルメール騎手の騎乗馬となれば、GIでは常に注目される存在ではあるが、このレースでも何度となく上位争いを演じてきた。人気、人気薄を問わず、過去7年で1勝、2着2回、3着2回と、なんと5回も馬券圏内(3着以内)に入っているのだ。
となれば、狙わない手はない。そして今回、ルメール騎手が手綱をとるのは、アマキヒ(牡2歳)だ。
ホープフルSでの一発が期待されるアマキヒ
photo by Sankei Visual
新馬戦(10月27日/東京・芝2000m)を勝ち上がったばかりだが、三冠牝馬アパパネの子という良血馬。その血筋からして、いきなり大舞台で勝ち負けを演じても不思議ではない。
肝心のルメール騎手だが、この秋のGIシリーズでは、秋華賞(チェルヴィニア)、菊花賞(アーバンシック)で連勝を飾ったあとは、天皇賞・秋、エリザベス女王杯、マイルCS、ジャパンカップ、チャンピオンズカップ、阪神ジュベナイルフィリーズ、朝日杯フューチュリティS、そして有馬記念と、一度も馬券に絡んでいない。エリザベス女王杯、マイルCS、阪神JF、有馬記念に至っては、1番人気の馬に騎乗しながら、あえなく馬群に沈んでいる。
現状の流れは決してよくない。そうした状況を鑑みれば、ここもルメール騎手が乗るからといって、過大評価は禁物だろう......世間の評価はそんなふうに傾くかもしれない。
であれば、なおさらルメール騎手騎乗のアマキヒを推したい。なにしろ、ルメール騎手騎乗でも伏兵の域を出なければ、好配当を見込めるからだ。
「やっぱり最後はルメールだったかぁ~」――そんな結末を想定して、アマキヒの一発に期待してみてはどうだろうか。
もう1頭、押さえておきたい馬がいる。美浦の手塚貴久厩舎の管理馬だ。
過去7年で同厩舎の馬が馬券に絡んだのは2頭(2019年=ワーケア/2番人気3着、2022年=キングズレイン/6番人気3着)だが、GII時代を含めて過去10年の結果を振り返ってみると、計4頭(2015年=ハートレー/3番人気1着、2016年=マイネルスフェーン/8番人気2着)の馬が馬券圏内に入っているのである。
そして今年、手塚厩舎がホープフルSに送り出すのは、マスカレードボール(牡2歳)。新馬戦(8月11日/新潟・芝1600m)、リステッド競走のアイビーS(10月19日/東京・芝1800m)を連勝してきた素質馬だ。
デビュー2連勝中という戦績から上位人気になるのは間違いない。だが、出世レースのGII東京スポーツ杯2歳S(11月16日/東京・芝1800m)を勝った、同じく2戦2勝馬のクロワデュノール(牡2歳)が1番人気に推されそうで、マスカレードボールは2番人気以下になることが濃厚。配当的な妙味はこちらのほうにある。
鞍上はレガレイラに騎乗して有馬記念を制した戸崎圭太騎手。その勢いも手伝って、マスカレードボールが無傷の3連勝でGI制覇を果たしてもおかしくない。
2024年のJRA最後の大一番。少しでもオイシイ配当をゲットして、いい新年を迎えたいものである。もしかするとここに挙げた2頭が、その手助けをしてくれるかもしれない