◆全国高校ラグビー第1日 ▽1回戦 報徳学園52ー3仙台育英(27日・花園) 開幕し、現校名で初出場した京都工学院が聖光学院(福島)を112―0で下し、9大会ぶりの花園勝利を挙げた。統合前の伏見工を全国屈指の強豪に育てあげた山口良治総監督(…
◆全国高校ラグビー第1日 ▽1回戦 報徳学園52ー3仙台育英(27日・花園)
開幕し、現校名で初出場した京都工学院が聖光学院(福島)を112―0で下し、9大会ぶりの花園勝利を挙げた。統合前の伏見工を全国屈指の強豪に育てあげた山口良治総監督(81)が見守る中、ともに同校最多の18トライ、112得点を記録。報徳学園(兵庫)はメンバー変更で急きょスタメン出場したWTB村田一真(2年)が3トライと活躍し、52―3で仙台育英(宮城)を破った。
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鮮やかな復活劇だ。両軍無得点で迎えた前半11分、報徳学園・村田はラストパスを受け取り、インゴールへ飛び込んだ。「絶対、トライを取ってやろう、と。めちゃくちゃうれしかった」。2月の近畿大会以来となる公式戦での先制トライに、興奮を隠せない。後半17分と同30分にもトライを重ね、勝利に貢献した。
下級生時から試合に出場してきたが、今年5月の練習中に右肩を脱臼。「ラグビーができないかなと思い、腐ってしまった」と、一度は競技への熱が冷めかけた。そんな村田を救ったのは、寮の自室を訪れたチームメートの「一緒にラグビーをしよう」との激励。「それが一番、うれしかった」と再起を誓い、800メートルのグラウンド外周を一日で10本走る練習を繰り返してきた。2回戦はBシード・目黒学院(東京第1)との対戦。「素晴らしい外国人選手がいるので、絶対当たり負けしないように」と、早くも視線を次戦へ向けた。(南部 俊太)
◆村田 一真(むらた・いっしん)2007年6月15日、京都市生まれ。17歳。下鴨中ラグビー部の3年時に地元・京都工学院への進学を視野に入れるも、西條裕朗監督の存在が決め手となり、報徳学園に進学した。176センチ、90キロ。ポジションはWTB。