◆バドミントン 全日本総合選手権 第3日(27日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ) 女子ダブルス2回戦が行われ、今夏のパリ五輪銅メダルで第1シードの志田千陽、松山奈未組(再春館製薬所)が、須藤海妃、遠藤美羽組(ヨネックス)を21―15、…

◆バドミントン 全日本総合選手権 第3日(27日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)

 女子ダブルス2回戦が行われ、今夏のパリ五輪銅メダルで第1シードの志田千陽、松山奈未組(再春館製薬所)が、須藤海妃、遠藤美羽組(ヨネックス)を21―15、21―10のストレートで下し、8強入り。28日の準々決勝に進んだ。志田は「昨日(の初戦)は2ゲーム目(の攻守)が単調になってしまった。今日は点差が開いてもしっかり集中して、終始目的を持ってできました」と、内容にも手応えを得ていた。

 “シダマツ”らしく戦った。第1ゲーム(G)は10―9の競り合いから3連続得点を奪うと、前衛の松山の速い攻撃から後衛の志田のスマッシュ。13―11から再び3連続を重ね、相手を寄せ付けない。第2Gも持ち味である速いローテーションで相手を翻弄(ほんろう)し、各日で変わる空調やシャトルの飛び方を考慮した精度の高いショットで攻め立てた。松山も「2人で話し合いながらできた」とうなずいた。

 今大会は、新型コロナウイルスの影響で無観客開催となった20年以来、4大会ぶりの出場。平日にもかかわらず、入場時から客席のひときわ大きな声援を浴びたシダマツペア。志田は「日本で行われる個人戦に出させていただくのは久しぶり。シダマツタオルを持ってくれているのを見つけて。すごくうれしかった」と笑顔を見せれば、松山も「入場からたくさんのお客さんが入ってくれているのが見えてうれしかったです」と応援に感謝を込めた。

 パリ五輪でメダリストとなった後は、多数のメディアやイベントに出演するなど大忙し。調整も難しい中、今月上旬の世界のトップが集うワールドツアーファイナルで準優勝を果たした。今大会後には、松山はいったん休養に入り、来年1月のワールドツアー2大会の出場を取りやめている。その間、志田は16年リオデジャネイロ五輪金メダルの松友美佐紀と組む予定。国際舞台で活躍してきたが、全日本総合の頂にはまだ手が届いていない。初のタイトルを手にし、飛躍の五輪イヤーを締めくくる。