◆バドミントン 全日本総合選手権 第3日(27日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ) 女子シングルス3回戦が行われ、過去5度の優勝を誇る奥原希望(太陽ホールディングス)は、染谷菜々美(レゾナック)を21―16、21―11のストレートで下し…
◆バドミントン 全日本総合選手権 第3日(27日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)
女子シングルス3回戦が行われ、過去5度の優勝を誇る奥原希望(太陽ホールディングス)は、染谷菜々美(レゾナック)を21―16、21―11のストレートで下し、3回戦に進出した。下半身などのけがからの復帰戦となった26日の初戦は、ファイナルゲームまで戦ったが、この日はゲームを失わずに快勝。29歳の実力者は「昨日は手探りの状態だった。1回整理して、できることを分かった上で今日はできた」とうなずいた。
試合前には、盟友の山口茜(再春館製薬所)が右ふくらはぎの痛みで途中棄権。奥原は「茜ちゃんも年だな~という風に…こっち組だな~と改めて思いましたね」と冗談を交えて思いやった。前回大会では、奥原自身が決勝戦で右脚に痛みが走り、途中棄権していた。その経験から「(山口は)あそこで止めたのは正解だと思います」と決断にうなずいた。
16年リオデジャネイロ五輪準々決勝で対戦した当時は、奥原が21歳、山口が19歳だった。ともに世界のトップ選手として国内外で活躍し、8年がたった。2人の間の声の掛け方も変わってきたといい、「昨日茜ちゃんに伝えたんですよ。『無理するなよ~。休めよ~』って」と奥原は笑みを浮かべた。続けて「(若手時代は)『頑張れよ!とか、負けねえぞ!』みたいなトゲトゲしている感じだったけど、(今は)『無理なくな~』みたいな。なんか年取ったな~って」と笑った。
今大会は、大宮東高2年時の11年に史上最年少16歳8か月で制した特別な舞台。奥原に続く若手にとっても世界への登竜門だ。それだけに、奥原は「若い選手は今、持っている力を超えるものを出してほしい。(若手にとっては)私は邪魔な存在かもしれないけど、いい壁になれたら。チャンピオンが次の4年を背負っていく一人になると思うし、そういった選手と一緒にできるのはすごい楽しみ」と力が入る。もちろん、自身3大会ぶり6度目のタイトルへの思いも含んでいる。