大相撲の甲山親方（元幕内大碇）の次男で埼玉栄高３年の斎藤忠剛（ちゅうごう、１７）が２７日、東京都文京区の伊勢ノ海部屋で同部屋への入門会見に臨んだ。 １０月の国民スポーツ大会少年個人で４位。現行基準では、高校生で初めて三段目最下位格付け出し…
大相撲の甲山親方（元幕内大碇）の次男で埼玉栄高３年の斎藤忠剛（ちゅうごう、１７）が２７日、東京都文京区の伊勢ノ海部屋で同部屋への入門会見に臨んだ。
１０月の国民スポーツ大会少年個人で４位。現行基準では、高校生で初めて三段目最下位格付け出し資格の承認を受けた。身長１７３センチ、体重１２５キロ。しぶとさも備えた突き押し相撲が持ち味で、埼玉栄高相撲部では主将を務めた。
父の勧めもあって、高校からの角界入りを決断。「大学に行く同級生が入ってくる前に、３年以内に関取に上がりたい」と抱負を述べた。目標とする力士には「貴景勝関のような気合の入った相撲をとりたい」と、高校の先輩である元大関貴景勝の湊川親方を挙げた。
兄は十両若碇。甲山親方は「兄弟よく似た感じ。負けん気が強くて、勝負強いところがある。大相撲に向いている」と評し「兄は出来過ぎで早く出世したが、３年から５年で十両に上がれれば」と期待。会見に同席した埼玉栄高相撲部の山田道紀監督は「素質的には兄より上。スピードもあるし、気持ちが強い。いろんな卒業生がいるけど、精神力は（元大関の）豪栄道、貴景勝レベル」と、メンタル面に太鼓判を押した。
角界でひと足早く活躍する兄について、斎藤は「兄にあまり興味がない」と素っ気ない言葉で笑いを誘いつつ「相撲になると尊敬する部分がある。勝負強いところ、小さい体で上に上がっていっているので、それはマネしたい」と認めた。師匠の伊勢ノ海親方（元幕内北勝鬨）は「お互い切磋琢磨（せっさたくま）しながら、いい意味でのライバルになってほしい」と願った。
初場所（来年１月１２日初日、両国国技館）の新弟子検査に合格すれば同場所で、三段目最下位格付け出しで初土俵を踏む。小１の時に亡くなった母の墓前で「早く兄に追いつけるように頑張ります」と角界入りを報告したという斎藤。男手一つで３兄弟を育ててもらった父には「恩返しできるように」と出世を誓った。
