ソフトバンクから国内フリーエージェント(FA)権を行使し、巨人に移籍した甲斐拓也捕手(32)が26日、都内のホテルで入団会見を開いた。背番号は阿部監督が現役時代に背負った「10」に決まった。 同席した阿部監督は「包容力がある」と甲斐の印象…

 ソフトバンクから国内フリーエージェント(FA)権を行使し、巨人に移籍した甲斐拓也捕手(32)が26日、都内のホテルで入団会見を開いた。背番号は阿部監督が現役時代に背負った「10」に決まった。

 同席した阿部監督は「包容力がある」と甲斐の印象を語った。その上で「僕は鉄拳制裁を出したので包容力があったかは分からないけど、アメとムチを使ってそういうことができるんじゃないかなと思います」と期待を込めた。

 球団には小林誠司捕手(35)を筆頭に、選手会長の大城卓三捕手(31)、自己最多88試合に出場した岸田行倫(28)や、山瀬慎之助捕手(23)ら若手でも正捕手候補が顔をそろえる。 起用について質問が飛ぶと「素晴らしいキャッチャーがそろっていますし、いろんな知恵を出し合える。それが強みになる」と指揮官は力を込め、「競争してもらってチーム力が上がる」と言う。

 今月5日には阿部監督が自ら福岡に出向き、直接交渉の席に就いた。その席では「私の背番号10を継承してほしい」など口説き文句も用意。11月下旬には獲得競争に参戦した理由として「絶対的な司令塔が欲しい。とてつもない安心感があるし、そういう支柱が欲しい」と明かしていた。

 甲斐はプロ14年目の今季119試合に出場。リーグ1位のチーム防御率2・53を誇る投手陣をけん引した。規定打席には届かなかったが打率・256、5本塁打、43打点をマークし、ソフトバンクの4年ぶりのリーグ制覇に貢献した。

 背番号は阿部監督が背負った「10」を禅譲することが決まり「僕も思い入れのある番号でしたし、来ていただけるなら甲斐しかいない。受け継ぐことができてうれしい」と笑みを浮かべた指揮官。冒頭では「これが今年最後のビッグニュースです」と大型補強が終了したことも明かしていた。