巨人は24日、前楽天の田中将大投手(36)と来季の選手契約を結ぶことで合意したことを発表した。近日中に会見を開く。昨オフに右肘クリーニング手術を受けた田中は今季、わずか1試合に登板にとどまり、減額制限を超える来季年俸を提示した楽天との交渉…

 巨人は24日、前楽天の田中将大投手(36)と来季の選手契約を結ぶことで合意したことを発表した。近日中に会見を開く。昨オフに右肘クリーニング手術を受けた田中は今季、わずか1試合に登板にとどまり、減額制限を超える来季年俸を提示した楽天との交渉を経て、自由契約を選択していた。19年目を迎える来季、連覇を目指す阿部巨人の一員として、あと3勝に迫っている日米通算200勝の金字塔を打ち立てる。

 大補強を続けるセ・リーグ覇者が、またしてもビッグネームを獲得した。楽天時代の2013年に前人未到の開幕24連勝を飾ってチームを初のリーグ優勝と日本一に導き、その後は米大リーグ・ヤンキースで78勝を挙げ、今オフに楽天を自由契約となっていた田中将が来季から連覇を目指すチームに加入する。

 田中将は今オフ、今季年俸2億6000万円から、減額制限を上回る2億円以上のダウンとなる推定年俸5000万円を提示されていた。右腕は楽天との交渉の中で「もう期待はされていないんだな」「居場所はないんじゃないか」という印象を受けたとし、自由契約を選んで新天地を模索していた。

 今季は右肘手術の影響でわずか1試合の登板に終わったが、2009、13年のWBCでバッテリーを組んだ巨人・阿部監督が獲得を強く要望し、楽天を上回る条件を提示。今季15勝を挙げてリーグ優勝に貢献し、米大リーグ・オリオールズに移籍した菅野の穴を埋める活躍と働きに期待を寄せている。

 DeNAやソフトバンクとの争奪戦を制して前中日の絶対的守護神・マルティネスを獲得し、FAではソフトバンクで正捕手を務めた甲斐、新外国人野手として昨年の3Aでトリプルスリーを達成したキャベッジ獲得に続く大補強。リーグ制覇を果たしながら、日本シリーズ進出を逃した悔しさを晴らすため、巨人の補強に余念はない。