子どもたちに野球に親しんでもらうイベント「ちびっこやきゅうチャレンジ」が15日、和歌山市の紀三井寺公園野球場であった。野球未経験の未就学児や小学生100人以上が参加した。 イベントは2018年から開催。子どもたちは、ボールを的に投げ込む「…

 子どもたちに野球に親しんでもらうイベント「ちびっこやきゅうチャレンジ」が15日、和歌山市の紀三井寺公園野球場であった。野球未経験の未就学児や小学生100人以上が参加した。

 イベントは2018年から開催。子どもたちは、ボールを的に投げ込む「ストラックアウト」、ティーに乗せたボールを打つ「バッティング体験」、キャッチボールなどを順繰りに体験していった。

 一人の子どもには、1~3人程度の高校球児が付きっきりできょうだいに接するように親身にサポート。今回は和歌山市や海南市の中学軟式野球チームの生徒たちもサポートに加わった。

 保護者を対象にした栄養講座もあり、公認スポーツ栄養士で大阪体育大スポーツ科学センター職員の村上知子さんが講師を務めた。

 取り組みは、夏の全国高校野球選手権大会が第100回を数えた18年を機に、日本高校野球連盟、朝日新聞社、毎日新聞社が次の100年に向け様々な活動を展開する「高校野球200年構想事業」の一環。構想の目的では、野球の楽しさを広めて競技人口を拡大し、ファンを増やすことなどを掲げる。

 日本高野連の部員数調査によると、県内の24年度の硬式部員数(5月末現在)は前年度比60人(4・9%)減の1153人。5年前に比べて、313人(21%)減っている。

 大所帯の部がある一方、9人に満たない学校があり、二極化が進んでいる。1、2年生で臨む今秋の公式戦は、紀北農芸、笠田、有田中央、貴志川、南部、新宮、新翔、串本古座の8校が部員不足のため三つの連合チームに分かれて参加。慶風、和歌山南陵は部員不足のため出場しなかった。

 県高野連の高津亮理事長は「野球人口の減少を深刻に受け止めている。取り組みを継続し、さらにアクションを起こしていこうというのは監督たちもふくめた共通の思い」と話す。

 次回のちびっこやきゅうチャレンジは来年1月18日午前9時半から紀三井寺公園野球場で開かれる。県高野連のサイトで申し込みを受け付けている。(伊藤秀樹)