中山競馬場で12月28日(土)に行われるホープフルステークス(2歳牡牝・GI・芝2000m)。13年まで阪神競馬場で行われていたラジオNIKKEI杯2歳を移設のうえ現名称に変更。17年からGIに格上げされ、名実ともに2歳中距離王決定戦と…

 中山競馬場で12月28日(土)に行われるホープフルステークス(2歳牡牝・GI・芝2000m)。13年まで阪神競馬場で行われていたラジオNIKKEI杯2歳を移設のうえ現名称に変更。17年からGIに格上げされ、名実ともに2歳中距離王決定戦となった。本稿では同レースの開催にあたり、歴代勝ち時計をランキング形式で紹介する。

※中山芝2000mでの開催となった14年以降

■1位 2分0秒2 2023年 レガレイラ

 夏の函館でデビューを迎え、のちに札幌2歳Sを勝つセットアップを楽々とらえて1馬身半差の快勝。続くアイビーSは1000m通過63.1秒と超スローの流れで末脚が生きず、ダノンエアズロックから0.2秒差の3着だったが、それでもホープフルSは1番人気に支持された。道中は14番手と後方の位置取りとなったが、直線に入ると末脚爆発。最後は余裕を持って差し切り、グレード制導入後では初となる「牝馬による牡牝混合2歳GI制覇」を決めた。なお、同馬は今年の有馬記念において、64年ぶりとなる「3歳牝馬の有馬記念制覇」を達成。再び歴史的勝利を挙げている。

■2位 2分0秒6 2021年 キラーアビリティ

 6月の初陣は5着に敗れるも、続く小倉の未勝利戦で7馬身差の圧勝を飾る。萩Sは翌年にNHKマイルCを勝つダノンスコーピオンとの叩き合いとなり、クビ差先着を許したが、3着には5馬身差を付けていた。ホープフルSには2番人気で出走。1000m通過60.1秒のミドルペースを外目の3番手から運び、残り200mで先頭に立つと、そのまま押し切って初タイトルをつかんだ。鞍上の横山武史騎手はこの勝利で同年のGI・5勝目となり、鞍上の勢いも感じさせる勝利だった。

■3位 2分1秒4
2017年 タイムフライヤー
2019年 コントレイル

 タイムフライヤーはGI格上げ初年度の覇者。未勝利、萩Sと連勝し、京都2歳S2着からの臨戦だった。ホープフルSは1番人気に推されたものの、単勝4.2倍と割れ加減。道中は最後方からの競馬となったが、差し馬台頭の流れにも乗じて、1.1/4馬身差で快勝した。20年にエルムSを勝つなど、古馬になってからはダートに転じて活躍。晩年は南関東に移籍して現役を続けた。

 コントレイルは9月半ばの新馬戦を楽な手応えのまま2馬身半差で快勝し、続く東スポ杯2歳S(当時GIII)では5馬身差かつ、2歳芝1800mのJRAレコードを1.1秒更新する衝撃的な走りを見せる。ホープフルSでも危なげない走りを見せ、無傷3連勝でGIタイトルを獲得。翌年には父ディープとの親仔での無敗クラシック三冠を達成。古馬になってからもジャパンCを制すなど、歴史的名馬へと成長した。

 今年のホープフルSには、東スポ杯2歳Sを快勝したクロワデュノールをはじめ、新馬・アイビーSと連勝中のマスカレードボール、札幌2歳S以来のレースとなるマジックサンズなどが参戦。また、JRA・GI完全制覇がかかる武豊騎手は、黄菊賞2着のヤマニンブークリエとタッグを組む。来年のクラシック戦線に向けても見逃せない戦い。発走は28日(土)の15時40分。