守護神を“奪回”する。巨人大勢投手(25)が22日、都内でトークショーに参加し、新加入した元中日マルティネスへのライバル心をむき出しにした。阿部監督は9回にマルティネス、8回に大勢を据える勝利の方程式を構想するも、大…
守護神を“奪回”する。巨人大勢投手(25)が22日、都内でトークショーに参加し、新加入した元中日マルティネスへのライバル心をむき出しにした。阿部監督は9回にマルティネス、8回に大勢を据える勝利の方程式を構想するも、大勢は来季目標を2年連続となる「胴上げ投手」に設定。カブス今永と初となる合同自主トレでレベルアップを図り、実力で評価を覆す。
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対抗心を包み隠さず、全開にした。大勢が新加入した今季セーブ王マルティネスを強く意識した。来季は守護神でなく、セットアッパーを想定される立場に「予定というのは未定なので。ライデル(マルティネス)も人間ですし、僕は諦めていない。今までやってきた自負もある。簡単には譲れない」と胸中を語った。
意地だけで守護神は奪い返せない。結果を導くため、カブス今永に合同自主トレを志願した。23年WBCで共闘し、今季メジャー15勝左腕から故障しない技術を学ぶ。「小さい筋肉を鍛え、体の仕組みを理解する」と負担を減らす投球動作を追求。また呼吸も意識し、フォームを安定させる。今季は29セーブ、防御率0・88の好成績を残した一方で、5月上旬から右肩違和感で約2カ月の戦列離脱。シーズンを完走できなかった経験を教訓とする。
「投げる哲学者」と称される今永からは野球観も吸収する。「人生は最高の暇つぶし」との金言を授かった。大勢は「僕たちは野球が好きで、うまくなりたいからやっている。だからあまり一喜一憂しすぎない」と受け取った。感情をうまくコントロールする。
米ハワイの優勝旅行も自主トレ優先でキャンセルした。「今は他者から見てライデルのが上だと思っているから僕が8回になった。身近にそういう人が来て、それを超えて行くモチベーションでやれば、自分もチームもいい方向に行くと思う。簡単に負けを認めては、もっと上に上がっていけない」。評価を受け止めつつ、反骨の精神がたぎる。来季の目標は「胴上げ投手」。歓喜の瞬間をマウンドで迎える。【上田悠太】