「全国高校駅伝」(22日、たけびしスタジアム京都発着、女子=5区間) 初出場となった女子800メートル日本記録保持者の久保凛(東大阪敬愛)が圧巻の16人抜きをみせた。チームを5位にまで押し上げた。12分47秒で区間賞を獲得した。チームは6…

 「全国高校駅伝」(22日、たけびしスタジアム京都発着、女子=5区間)

 初出場となった女子800メートル日本記録保持者の久保凛(東大阪敬愛)が圧巻の16人抜きをみせた。チームを5位にまで押し上げた。12分47秒で区間賞を獲得した。チームは6位入賞を果たした。ただ、レース後は「区間新を狙っていたし、悔しい」と語った。

 久保はトップと53秒差の21位でタスキを受けると、ゆったりとしたフォームでぐんぐん加速。あっさりと5人を抜くと、中間点を6分31秒で通過。その後も前の選手を捉え続けて順位を押し上げた。「一人でも多く抜かす気持ちで、最後まで粘る走りが出来た。トップでタスキを渡すことを目標にしていたけど、5位の入賞圏内で渡せたことはよかった」と、一定の満足感を示しつつも「区間新記録は狙っていたし、悔しい部分はある」と小林祐梨子さんの持つ12分35秒の日本人最高記録には12秒届かなかったことを悔やんだ。

 それでも2年生ながらその世界を目指すポテンシャルをみせつけた。「区間賞が取れた。悔しいけど良かった。昨年出られなかった分、チームのために活躍しようと思っていた。沿道の方々の応援が力になるし、その中で走れて幸せでした。とりあえず前の人を抜くだけ。チームのために一番良い形でタスキを渡せた。チームで協力してタスキを繋げて楽しかった」と、初の都大路を振り返った。

 ◇久保 凛(くぼ・りん)2008年1月20日、和歌山県串本町出身。小学5、6年のときに県内の大会で記録を出したことをきっかけに、中学1年で本格的に陸上を始めた。父・健次郎さんの兄の子供が久保健英。小学1年から6年までサッカーをし、ポジションは右サイドハーフ。6年時に串本ジュニアFCとして近畿大会出場。今年7月の大会で800mで1分59秒93の日本新記録をマーク。従来の記録を19年ぶりに更新し、日本女子初の2分切りを果たした。