◆フィギュアスケート ▽世界選手権代表選考会 全日本選手権 第2日(21日、大阪・東和薬品ラクタブドーム) 男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)首位発進で2022年北京五輪銀メダルの鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)がフリーで…
◆フィギュアスケート ▽世界選手権代表選考会 全日本選手権 第2日(21日、大阪・東和薬品ラクタブドーム)
男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)首位発進で2022年北京五輪銀メダルの鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)がフリーで、国際スケート連盟非公認ながら、“今季世界最高”の205・68点、合計297・73点で初優勝。2010年の小塚崇彦親子(父・嗣彦)以来、男子史上2組目となる父・正和コーチとの父子Vを成し遂げた。
冒頭に高さのある4回転フリップを成功。続けて4回転サルコー、4回転―3回転の連続トウループを降りて、強さを見せつけた。
父は31年前にこの大会で3連覇。22年の北京五輪では親子でオリンピアンの夢を果たし、銀メダルを獲得して鍵山家の悲願を達成した。5歳からの“師弟”関係は、硬軟織り交ぜた指導だ。今季は安定感ある演技が課題で、フリーでミスが続いた11月のGPシリーズ第5戦・フィンランド大会後には10分ほどのお説教。「返す言葉もなかった」と苦笑いを浮かべるが、演技中の精神的な浮き沈みが小さくなる一助に。再び、前を向いた。
これまで過去の全日本は3位が3度、2位が1度。「ずっと全日本でも他の試合でもなかなか金メダルが取れない状態、すごく金メダルに対する欲がもうすぐ噴火しそう(笑)。全日本は一番緊張する舞台だと思うので、そこで自分のベストパフォーマンスを出す」と頂点だけに狙いを定め、この全日本を迎えていた。
五輪2連覇の羽生結弦さん、五輪2大会連続メダルの宇野昌磨さんと、背中を追ってきた偉大なスケーターたちが競技会から退き、26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪では日本男子のエースとして大きな期待が寄せられる鍵山。五輪の金メダルへと、突き進んでいく。