ラグビーのリーグワン1部・静岡ブルーレヴズは21日、ホームのヤマハスタジアムで神戸との開幕戦(午後2時開始)を行う。リーグ4季目に向けて、新たな人材も加わった。その一人が、19年在籍したプロ野球・日本ハムから転職した笹村寛之氏(46)だ。…

 ラグビーのリーグワン1部・静岡ブルーレヴズは21日、ホームのヤマハスタジアムで神戸との開幕戦(午後2時開始)を行う。リーグ4季目に向けて、新たな人材も加わった。その一人が、19年在籍したプロ野球・日本ハムから転職した笹村寛之氏(46)だ。

 新庄(現監督)、稲葉、ダルビッシュ、大谷…。そうそうたる顔ぶれを見てきた笹村氏は、4月から広報責任者を務めている。まず打ち出したのが、8月21日の「県民の日」に発表したステートメント「シズオカをバインドする シズオカでトライする」。「プロ野球のように毎年のスローガンはあったのですが、クラブとして大事にする価値観として、意思を統一できればと思っていました」と明かした。

 日本ハムには北海道移転2年目の2005年に入社した。「先見の明がある人がいっぱいいました。現在の球場しかり、ダルビッシュや大谷の才能を見抜いて、あそこまでの選手にしたり、経験のない栗山さん、新庄さんを監督にしたり…。野球界全体を考えていましたね」。選手通訳から始まり営業、事業、広報など幅広い業務を経験。球団がスポーツ振興、地域共創の一環で取り組んだ「スポーツコミュニティー活動」にも携わり、昨年12月に社会貢献活動で表彰された。

 野球界で区切りを考えていた時、レヴズから声をかけられた。「日本ラグビー界初のプロクラブ。他でやってない挑戦をしようとしている。そういうマインドがあるなら、是非にと思いました」。生まれ育った北海道と家族から離れ、縁もゆかりもない静岡とラグビー界で奮闘している。

 過去3年連続で12チーム中、8位。「選手たちは気合が入っているし、いろんな方に『今年は違うぞ』と聞きます。期待しています」。県内全域でレヴズを知ってもらい、その存在価値を高めるために、様々な発信をしていく。(武田 泰淳)

 ◆笹村 寛之(ささむら・ひろゆき)1978年6月14日、北海道・札幌市生まれ。46歳。札幌西高、小樽商科大からオーストラリアへの留学を経て、米・ルイビル大大学院で修士号(スポーツマネジメント)を取得。卒業後に帰国し、05年に日本ハム球団に入社。現在、レヴズでは「広報・プロモーションユニットリーダー」を務める。