第69回有馬記念・G1(22日・中山)は20日、ラストランの予定だったドウデュースが右前肢ハ行のため出走を取り消すことが発表され、大混戦となった。1週間を通じてさまざまな角度で分析する「考察」はヤマタケ(山本武志)、角田晨の両記者が展開を…

 第69回有馬記念・G1(22日・中山)は20日、ラストランの予定だったドウデュースが右前肢ハ行のため出走を取り消すことが発表され、大混戦となった。1週間を通じてさまざまな角度で分析する「考察」はヤマタケ(山本武志)、角田晨の両記者が展開を語ります。

 角田(以下「角」)「ドウデュースの取消で、一気に大混戦ムードになりました」

 ヤマタケ(以下「ヤ」)「驚いたよな。大本命馬がいなくなって、各馬の戦略も変わるはず。ただでさえ、今週は栗東で何度も『有馬は何が行くんだ?』と聞かれるほど展開が読みづらいのに」

 角「確かに近3走で逃げた馬が1頭もいないんですよね」

 ヤ「ところが、今朝ですよ。大外枠に入ったシャフリヤールの藤原調教師が『ハナに行くなら絶好枠。(他馬が)けん制し合うようなら』と堂々の逃げ宣言。確かに昨年も大外のスターズオンアースが出して行って2着と、積極策で結果を出しているんだよね」

 角「僕はそのスターズが、前走も先行した川田騎手とのコンビで先手かと思ってました」

 ヤ「俺は好枠に入ったベラジオオペラかと思ったけどな。あと、最内枠に入ったダノンデサイル=横山典騎手の出方が怖かった。ただ、主張してくる馬がいれば番手に控えるだろうね」

 角「アーバンシックは出脚が鈍いので、後ろからになるでしょうね。序盤は縦長の隊列になるんじゃないかな」

 ヤ「向こう正面で馬群は固まるでしょ。ここで動きがあるか?」

 角「ディープボンドは幸騎手が『スタミナを生かす競馬』と抽選会で言ってましたよ」

 ヤ「この馬は好きなんだけど、京都の下り坂で加速を利かせる形が合うと思うんだよ」

 角「なら、アーバンシックはどうですか。ルメール騎手がうまく外へ持ち出し、菊花賞のように早めに位置を上げていくと思っているんですよね」

 ヤ「何か向こう正面で隊列を動かしたがるなぁ。そんなに出入りが激しくなるかな。俺はスタニングローズが怖い。早め先頭から押し切った前走はかなりタフで強い競馬。ムーア騎手は好位につけ、勝負どころで早めに仕掛け、上がり勝負にしないような形で押し切りを狙うと思う」

 角「僕はロングスパート合戦になるとみて、ローシャムパークに注目しています。大阪杯、ブリーダーズCターフとまくる形が板についてきて、実際に結果を出していますからね」

 ヤ「さて、明日は、いよいよ結論やな」