「ボクシング・和氣慎吾引退式」(20日、後楽園ホール) リーゼントボクサーとして人気を博した和氣慎吾(37)=FLARE山上=の引退式が行われた。 和氣は入場時から感極まって涙。セレモニーでは、「拳闘番長」のニックネームもあったことから、…

 「ボクシング・和氣慎吾引退式」(20日、後楽園ホール)

 リーゼントボクサーとして人気を博した和氣慎吾(37)=FLARE山上=の引退式が行われた。

 和氣は入場時から感極まって涙。セレモニーでは、「拳闘番長」のニックネームもあったことから、リーゼント&番長つながりでプロ野球・DeNAの三浦大輔監督が花束を贈呈した他、K-1ファイターの谷川聖弥、大岩龍矢も和氣をねぎらった。

 和氣は「18年間プロボクサーとして戦って引退式を迎えるなんて思ってもみなかった。引退式を迎えて、一つの区切りとしてプロボクサー和氣慎吾を終えることができます。両親には毎試合(岡山から)東京に来ていただき、一番近くで応援していただき、感謝することしかできない。感謝という言葉しか出てこない」と、両親や関係者、支援者らに感謝しつつむせび泣き。

 今後について「これからは自分の土台をじっくり作って、その後していただいた恩を他の人に返していきたいと思います」と言ってから言葉が思い出せず「なんでしたっけ?」とリングアナウンサーに聞いて涙から一転、場内の笑いを誘い、ようやく「心機一転です!」と思い出した。

 「ボクシングに恩返しがしたい」ということで、JR国立駅から徒歩2分の場所にボクシングジムをオープンすることを報告。「ゆくゆくはプロボクサーを育てていきたい、どんどんボクシング人口を増やしていけるように頑張っていきたい。クラウドファンディングをやるんで最後のご支援をよろしくお願いします」と意気込みを述べ、テンカウントゴングを聞いた。

 和氣は岡山市出身で、2006年10月31日にプロデビュー。2013年3月10日、後の世界王者・小國以載を10回棄権で破って第41代東洋太平洋スーパーバンタム級王者となり、5度の防衛に成功。2016年7月20日にはヨナタン・グスマンとIBF世界同級王座決定戦を行ったが、11回TKOに敗れた。

 2018年7月27日には久我勇作を10回TKOで破って第40代日本同級王者となり、2021年には井上拓真とWBOアジア・パシフィック同級王座決定戦を行ったが、判定負けした。今年8月27日、中嶋一輝の東洋太平洋同級王座に挑戦し、2回KO負けしたのが最後の試合になった。プロ通算戦績は31勝(22KO)9敗2分。