一流の仲間入りだ。ソフトバンク栗原陵矢内野手(28)が20日、福岡市内の球団事務所で契約交渉に臨み、8700万円アップの来季年俸1億5000万円でサインした。アップ更改は3年ぶり。約2・4倍で初めて大台を超えた。今季は打率2割7分3厘、20…

一流の仲間入りだ。ソフトバンク栗原陵矢内野手(28)が20日、福岡市内の球団事務所で契約交渉に臨み、8700万円アップの来季年俸1億5000万円でサインした。アップ更改は3年ぶり。約2・4倍で初めて大台を超えた。今季は打率2割7分3厘、20本塁打、87打点でリーグ優勝に大きく貢献。来季は2年連続となる三塁手でのゴールデングラブ賞獲得に意欲を示した。(金額は推定)

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栗原が4年越しの公約を果たした。21年オフの契約交渉では年俸8000万円で更改も、報道陣が用意した祝福の写真撮影は「1億円を突破してからやります」と辞退。故障に悩まされて22、23年オフはダウン更改だったが、今オフは晴れて大幅アップだ。「評価していただきました」と華々しくクラッカーを鳴らした。

節目の10年目は140試合に出場し、打率2割7分3厘、20本塁打、87打点。打点はキャリアハイ、正三塁手としてベストナインとゴールデングラブ賞も獲得してリーグ優勝に貢献した。同じく21年オフに意気込んでいた「ベストナインとゴールデングラブ賞が欲しい」という願望も同時に達成。来季年俸1億5000万円でサインし、約2・4倍で初の大台超えだ。一流の仲間入りを果たし「初めは苦しい中で始まったシーズン。もがいて、いろんな先輩方にも助けていただいた。成長できた1年だった」とうなずいた。

開幕13試合目には打率0割台まで下降したが、5月4日に西武今井から放った右中間二塁打で復調のきっかけをつかんだ。「ターニングポイントだった。打ちたい打球を打ちたいように打てた」と上昇カーブにつなげた。山あり谷ありのシーズン。「あれだけ打てなかったのが一番の経験。あそこからでもなんとかできるんだと思えたのも自分の中では1つ大きいポイント」と成長を遂げた。

来春キャンプの重点は「守備です」と即答。奈良原ヘッドコーチとも「ノックの量を増やしていこう」と話し合い済みで「とにかくノックを受けたい。(守備は)100%にできる」と泥まみれになる覚悟だ。「ゴールデングラブ賞が取れた時の喜びは大きかった。来年も取れたら」。2年連続受賞なら球団の三塁手では松田宣浩以来。25年もホットコーナーを守り抜く。【只松憲】