4季目となるラグビー・リーグワンが21日開幕。昨季8位からの巻き返しを狙う静岡ブルーレヴズは、同5位の神戸をヤマハスタジアムで迎え撃つ。19日にヤマハ大久保グラウンドでの練習が公開され、メンバーも発表された。3月に全治7か月の大けがを負っ…

 4季目となるラグビー・リーグワンが21日開幕。昨季8位からの巻き返しを狙う静岡ブルーレヴズは、同5位の神戸をヤマハスタジアムで迎え撃つ。19日にヤマハ大久保グラウンドでの練習が公開され、メンバーも発表された。3月に全治7か月の大けがを負ったSO家村健太(23)が2年連続で開幕スタメン入り。「まずは勝ちたい」と、チーム初の白星発進を誓った。

 レヴズの司令塔・家村にとって、約9か月ぶりの公式戦。ホームで開幕戦を行うのはリーグワン4季目で初めてで、観衆は1万人を超える見込み。「どんな感じか分かりませんが、(ヤマハは)トライが決まるとガーッと盛り上がり、鳥肌が立ちます。まずは勝ちたい」と必勝を期した。

 京産大4年の23年2月にアーリーエントリーでデビューし、SOの定位置をつかんだ。昨季も開幕からスタメン入り。だが3月16日のBR東京戦で右大胸筋けんを断裂。手術を受けて全治7か月と診断された。ラグビー人生初の長期離脱に「不安でした」。それでも11月の宮崎合宿から完全合流し、開幕を見据えて練習を重ねてきた。戦術について藤井雄一郎監督(55)や矢富勇毅コーチ(39)と話し合い、頭を整理した。「開幕スタメンは本当にうれしい。どんな試合展開になっても、準備はできています」と自信をのぞかせた。

 昨年12月17日の神戸戦では、後半32分に家村がPGを決めて26―23とリードしたものの、1分後に逆転トライを許して26―30で敗れた。この試合が象徴するように、終盤のゲームの進め方・締め方が課題だった。今季は負傷者も少なく、後半から出場するサブメンバーも充実。「うまく対応したい。前半から主導権を握って戦いたい」と藤井監督も手応えを口にした。

 リーグワン元年の開幕戦はコロナ禍で不戦敗。2季目はトヨタに、昨季はBL東京に敗れた。今季こそ勝ってスタートダッシュをかける。帰ってきた司令塔は「楽しみです」と目を細めた。(里見 祐司)

 〇…今季新加入の2選手がメンバー入りした。ダミアン・マーカス(21)が左ウィングで先発に選ばれ、WTBヴァレンス・タファーテ(24)が背番号23でリザーブ入り。ともに11月に練習生として来日し、プレシーズンマッチでトライを挙げるなど活躍。今月、チームと選手契約を結んだ。南アフリカ出身のマーカスは「故郷から遠く離れた日本でスタメンに選ばれて、とても光栄です」と活躍を誓った。またニュージーランド出身のタファーテも「真夏の南半球から3週間前に来て、とても寒かった。でも今はもう大丈夫。ワクワクしています」と陽気に話し、報道陣を笑わせた。