「2024 J2リーグアウォーズ」が19日に開催され、いわきFCのFW谷村海那(26)が優秀選手とベストイレブンの2冠を達成した。今季はリーグ2位の18得点を挙げて貢献したストライカーが、19日までに取材に応じ、来季への意気込みを語った。…

 「2024 J2リーグアウォーズ」が19日に開催され、いわきFCのFW谷村海那(26)が優秀選手とベストイレブンの2冠を達成した。今季はリーグ2位の18得点を挙げて貢献したストライカーが、19日までに取材に応じ、来季への意気込みを語った。また、GK立川小太郎(27)がフェアプレー個人賞、チームもフェアプレー賞を獲得した。

 谷村は23年、41試合出場で7得点も、今季は38試合で18得点と所属5年目で大きな躍進を見せた。2冠達成に「うれしいです。やっぱり点をしっかり取れたところを評価してもらえたと思う。認めていただいたことを素直に喜びたい」と笑顔で語った。

 チームは昨年の18位から大きく順位を伸ばし、9位で終えたが、目標としてきたプレーオフ圏内(6位)には届かなかった。「チームとしては残念」と吐露しつつ「個人としては一番いいシーズンだった。とにかく自分が点を取って引っ張るんだという気持ちでやり切れた」と満足げだった。

 今季は2トップの一角を担い、頭に両足とさまざまな形で得点を重ねた。「頭は不得意だったけれど、思ったよりも取れてびっくり。足は、ダイレクトシュートが打てる選手は点が取れると雄三さん(田村監督)に言われてきて、意識してきたかいがあった」と手応えを感じている。「ゴール前での駆け引きが増えたし、ゴールの質も高くなった。仲間がクロスをしっかり上げてくれたし、点が取れると信じて使ってくれたので、自分も自信を持ってプレーできた」とチームにも感謝した。

 今月3日には、来季の契約更新も発表された。「いわきには恩があるので。チームをJ1に上げて、自分もJ1でプレーするというのはずっと思っています」と語っており、いわき愛は人一倍だ。来季に向け「終盤で勝てるチームをつくっていきたい。一年通して波をつくらず、次は得点王を取れるように最初から積み上げていきます」とさらなる成長を誓った。

(秋元 萌佳)

 〇…立川はフェアプレー個人賞を受賞した。チームとしてもフェアプレー賞を獲得し「いわきはチーム柄、荒くてフィジカル重視だと思われることもあるけれど、クリーンに戦っているんだと目に見える形で体現できてうれしい」と笑顔を見せた。今季は36試合に出場し、正GKとして活躍。「いわきFCで一年間出続けることができたというのは僕にとって大きく、意味のある一年だった」と充実感をにじませる。来季に向け「クリーンシートで終えられない試合がまだあるのが課題。今年の経験を生かした一年にしたい」と意気込んだ。