札幌市手稲区を本拠地とする「はんざわ体操クラブ」。会員数500人を超える道内最大規模の体操クラブでは、次々と有力選手が育っている。11月の北海道ジュニア選手権(函館)は男子団体A、B、C2の各クラスで優勝。男子個人Aクラスでも野村海斗くん…
札幌市手稲区を本拠地とする「はんざわ体操クラブ」。会員数500人を超える道内最大規模の体操クラブでは、次々と有力選手が育っている。11月の北海道ジュニア選手権(函館)は男子団体A、B、C2の各クラスで優勝。男子個人Aクラスでも野村海斗くん(札幌手稲中3年)が頂点に立った。充実した施設で選手を育て、同時に発達支援障がい児のデイサービス機能も併設するなどバリアフリー化にも取り組んでいる。
2014年にオープンし、今年で10周年を迎えた「はんざわ体操クラブ」。20年には系列の「はんざわ体操アカデミー」も設立し、札幌市手稲区に2か所の体育館を構えて男女別に活動している。未就学児から中学生まで総会員数は500人以上。広々とした体育館など施設も含めて道内最大規模の体操クラブだ。
自らも体操選手として活躍した半澤祐介理事長(48)は「楽しくやって強くなる」をスローガンに掲げる。「続けていけば壁に当たる時が来る。それを乗り越え、体操を長続きさせるためには、楽しさを教えることが大事」という指導理念で選手の才能を伸ばしてきた。
初心者から全国を目指す選手までレベルに合わせてグループ分けし、実力が認められると最高峰の選手クラス(男女計50人)へと選抜されるシステム。激しい競争の中から、多くの有望選手が育っている。野村くんもその一人だ。
昨年は右すねの疲労骨折で1年間試合に出られなかったが、今年は全日本ジュニア、全国中学、国体に出場を果たし、11月の北海道ジュニア選手権でもAクラスで優勝した。クラブ創設と同時に入会した生え抜きのホープは「設備が整っているだけでなく、コーチがコミュニケーションをしっかり取ってくれる」と全幅の信頼を寄せ、来年の全国Vを目指している。
クラブは発達支援障がい児のデイサービス機能などを併設。選手と同じ空間で体を動かし、中には全国大会に進出した子どももいる。半澤理事長は「体操競技を通して社会貢献ができれば」とバリアフリー化にも取り組み、それぞれの目標に向かう子どもたちを後押ししている。
(石井 睦)