日本男子ゴルフツアー機構(JGTO)は18日、都内で2025年の国内男子ツアーの日程発表を行った。来季は日欧共催の「ISPSハンダ日本・欧州トーナメント」など4大会が開催中止となったが、新たに4大会が新規開催され、4増4減で年間24試合を…

 日本男子ゴルフツアー機構(JGTO)は18日、都内で2025年の国内男子ツアーの日程発表を行った。来季は日欧共催の「ISPSハンダ日本・欧州トーナメント」など4大会が開催中止となったが、新たに4大会が新規開催され、4増4減で年間24試合を確保。新大会の中でも、衣類通販大手のZOZO創業者の前澤友作氏(49)が発案した「前澤杯」は史上初のアイデアを取り入れ、国内では男女通じて史上最高額となる最大賞金4億円の大会となっている。

 前澤氏が発案した革命的なアイデアが、人気低迷で試合減に苦しむ男子ツアーに新風を吹かせる。開幕2戦目に行われる予定となった「前澤杯」。同大会は前例のない異例の方式や取り組みが、あまりにも強烈だった。

 まず、開催日程が史上初となる2週間のトーナメントになる。開幕2戦目の4月14~27日を予定し、開催コースは前沢氏が所有する千葉県のMZ・GCで行われる。

 変動制ではあるが賞金総額は最大4億円で、優勝賞金は最大8000万円。海外共催試合を除くと、男子ツアーでは1998年のダンロップ・フェニックスで記録した総額2億5000万円を超え、男女通じて国内ツアー史上最大賞金となる可能性がある。その他にも、プロアマ・本戦を通して全組にラウンドガールが帯同するという。

 変動制の高額賞金といえば、海外メジャーのマスターズが有名だ。パトロン(観衆)による大会の入場料やグッズ収入で賞金が決まるが、前澤杯も近い仕組みがある。賞金は14~23日に10日間も行われるプロアマ戦で決まる。

 プロアマ戦の参加権が1日50組分販売され、値段は1組100万円から設定された。人気選手との同伴権利はオークション形式で決まり、その収益で大会賞金がまかなわれることになる。ただし、石川遼らの人気選手は10日間連続で参加する可能性も。負担は掛かるものの、既に選手会の了解は得られているという。

 高額賞金も男子プロと回りたいという希望者が少なければ成り立たない。日程発表会見に登場した倉本昌弘副会長(69)は「怖いところもある。今の男子プロの世間に対する評価が分かる」と話した。

 ◇前澤友作(まえざわ・ゆうさく)1975年11月22日生まれ、千葉県出身。98年に「スタート・トゥデイ」を設立し、代表取締役に就任。「スタートトゥデイ」に改組し、2004年にアパレル通販サイト「ZOZOTOWN」を開設。19年9月にZOZOを退社。21年12月に宇宙船に乗り、日本の民間人としては初となる国際宇宙ステーションに滞在した。23年5月にはカーレースチーム「MAEZAWA RACING」を始動。24年11月に株式会社カブ&ピースを設立し、代表取締役社長を務める。