広島の新人8選手が、マツダスタジアムや屋内練習場などの球団施設を見学した。ドラフト3位の甲南大・岡本駿投手(22=城南)は、芝の全面張り替え工事が進むグラウンドを見ながら、カープ人気再燃の一役を買う覚悟を決めた。前日の入団会見後、同期たちが…

広島の新人8選手が、マツダスタジアムや屋内練習場などの球団施設を見学した。ドラフト3位の甲南大・岡本駿投手(22=城南)は、芝の全面張り替え工事が進むグラウンドを見ながら、カープ人気再燃の一役を買う覚悟を決めた。

前日の入団会見後、同期たちが平和記念公園へ行く間、部屋にこもってリポートをまとめていた。テーマは「カープの経営史」。インターネットだけでなく、関連書籍から広島の歴史を調べた。戦後の町に誕生し、たる募金など市民の支援を受けた時代にも触れた。「苦労されたときもあって、地元の方が必死に寄り添ってくれて、そこから立て直したというのを知りました」。黎明(れいめい)期だけでなく、近年までの球団史を学んだ。

「カープ女子」と呼ばれる若い女性など新規ファンを獲得し、幅広い層から応援されている球団だと感じた。ただ、コロナ禍をへて、優勝から遠ざかるチーム事情もあり、近年は空席が目立つ試合もある。「自分の手で少しでもカープを盛り上げられるように頑張りたい」。最速149キロの直球を軸にカットボールやチェンジアップなどの変化球を駆使する本格派が、新たな歴史をつくっていく。