今季J1の最優秀選手(MVP)に輝いた神戸の元日本代表FW武藤嘉紀(32)が、神戸、名古屋の間で壮絶な争奪戦となっていることが18日、わかった。神戸との契約が今季限りで切れる武藤に対し、この日までに名古屋が推定3億円前後とみられる巨額オフ…

 今季J1の最優秀選手(MVP)に輝いた神戸の元日本代表FW武藤嘉紀(32)が、神戸、名古屋の間で壮絶な争奪戦となっていることが18日、わかった。神戸との契約が今季限りで切れる武藤に対し、この日までに名古屋が推定3億円前後とみられる巨額オファーを提示。一方流出を阻止したい神戸も、名古屋を上回る大型オファーを提示した模様だ。J1リーグ2連覇の王者と、今季のルヴァン杯王者の間で、今オフのストーブリーグで再注目の場外戦が繰り広げられている。

 名古屋はリーグでワースト6位となる44得点と得点力が課題で、今オフには絶対的な得点源の確保を狙い、柏FW細谷真大の獲得に乗り出していた。しかし同じくオファーを出したG大阪、柏と交渉した細谷は、愛着ある柏への残留が濃厚に。名古屋は柏との契約を残していた細谷の獲得へ、3億円以上の移籍金を準備していた。今回はその資金を移籍金なし、年俸のみで獲得可能な武藤に投入することが可能となった。

 一方で神戸もJ1連覇の立役者となった武藤に、最大限の誠意を見せて残留を求める構えだ。神戸では元日本代表FW大迫勇也が日本人最高額の年俸4億円(推定)前後とみられているが、今季の貢献度で言えば大迫を上回る武藤に対し、3億円を超える額でのビッグオファーを準備したとみられる。今オフの移籍市場で再注目の争奪戦が、佳境へと向かおうとしている。