2年連続でプレーオフに進出した強豪オリオールズが16日(日本時間17日)、巨人から海外FA権を行使した菅野智之投手(35)を獲得したと発表。米メディアによると、契約条件は単年1300万ドル(約20億円)。 10月に35歳を迎えた菅野は巨人…

 2年連続でプレーオフに進出した強豪オリオールズが16日(日本時間17日)、巨人から海外FA権を行使した菅野智之投手(35)を獲得したと発表。米メディアによると、契約条件は単年1300万ドル(約20億円)。

 10月に35歳を迎えた菅野は巨人一筋12年で通算276登板、136勝74敗、防御率2・43をマーク。今季はリーグ1位の15勝&防御率1・67を記録し、チームの4年ぶりリーグ優勝に貢献するとともに自身は4年ぶり3度目のリーグ最優秀選手に選出された。

 米スポーツ専門局ESPNのパッサン記者も自身のXで「日本球界でベストの一人」と高く評価した右腕。単年ながら年俸1300万ドル(約20億円)の条件は先発の柱として期待されている証拠だ。

 今オフのオリオールズ先発陣は32先発、194回1/3を投げ、チーム最多15勝、防御率2・92を挙げたエース、コービン・バーンズと19年に12勝を挙げた左腕ジョン・ミーンズがFAになっただけでなく、昨季12勝のエース格カイル・ブラディシュと今季の飛躍が期待されたタイラー・ウェルズがともに右肘手術で来季前半戦は絶望的な状況。ローテーション強化は優先課題だった。

 オリオールズは依然としてバーンズとの再契約を目指していると報じられているほか、ヤンキースと8年1800万ドル(約327億円)で合意した左腕マックス・フリードに興味を示していたとも言われており、2年ぶり地区Vのためにはエース級の投手獲得は必至。

 大リーグ情報サイト「トレード・ルーマーズ」は「菅野は先発ローテーションの強化を求められている。球団は今後も数週間にわたってエース級の投手を探し続けるはずだ」と、オリオールズの課題を記し、直近2年で26勝をマークしているザック・エフリン、同13勝&防御率3・86でブレークした24歳のグレイソン・ロドリゲス両投手の名前を挙げて「菅野はエフリン、ロドリゲスに次ぐローテーション候補」と分析。「ローテーションはボルティモア(・オリオールズ)の最大の疑問符のままだ」と、さらなる補強の必要性を説いた。