新入団会見で中日・井上一樹監督が選手へ寄せた期待 新指揮官の責任感が言葉に表れた。中日の2025年度新入団選手発表会が14日、名古屋市内のホテルで行われ、ルーキーたちが目標やアピールポイントを語った。終始明るい雰囲気で発表会が進む中、井上一…
新入団会見で中日・井上一樹監督が選手へ寄せた期待
新指揮官の責任感が言葉に表れた。中日の2025年度新入団選手発表会が14日、名古屋市内のホテルで行われ、ルーキーたちが目標やアピールポイントを語った。終始明るい雰囲気で発表会が進む中、井上一樹新監督の口からは厳しい言葉も飛び出した。
無数のシャッター音と、笑い声が響く。大勢集まった報道陣の前で、緊張の面持ちで新入団選手たちが抱負を語った。ただ、お手本通りの回答が並んだことに指揮官は苦笑い。「真面目な堅いコメントは要らねぇぞ、自己PRしなさいよと裏で言ったんですけど……。全然言うこと聞きませんでしたね」と冗談交じりに話し、会場に笑いが起こった。
会見の前夜、新入団選手とその家族と食事会を開いた井上監督。大きな期待を伝えつつも、「厳しい言葉も投げかけました。プロである以上、人から見られる職業。そしてこの世界で名前を売り、プロである以上稼げと、稼ぐためには数字を残せと、そういったことも言いました」とプロの世界へ入るという現実を丁寧に説いた。
食事会では時代の流れを実感。「やっぱり現代っ子だなと思いました。この子たちとどういった形で向き合うべきか。同じ目線で話し、叱る時にはきっちり叱りますよと、お父様とお母様にご理解いただきました」ときっぱり。“昔ながら”の行き過ぎた指導や厳しい言い方が問題視される昨今、丁寧に説明し愛ある熱い指導方針を伝えた。
今季は2軍を指揮し、ウエスタン・リーグ2位の成績を収めるなど手腕を発揮した井上監督。就任早々、厳しさを見せつつも、最後には「野球選手としても社会人としても誇れるような選手になってほしい」と、トレードマークの笑顔で大きな期待を寄せた。(木村竜也 / Tatsuya Kimura)