全国高校バスケットボール選手権(通称・ウインターカップ)は23日に開幕する(東京体育館ほか)。道予選を連覇し2年連続出場となる男子の駒大苫小牧は、高さのある3年生を中心に目標は同校初のベスト8。PG宮森昊太と留学生オラヨリ・マーベラス・オ…

 全国高校バスケットボール選手権(通称・ウインターカップ)は23日に開幕する(東京体育館ほか)。道予選を連覇し2年連続出場となる男子の駒大苫小牧は、高さのある3年生を中心に目標は同校初のベスト8。PG宮森昊太と留学生オラヨリ・マーベラス・オルワトヨシの2年生コンビがカギを握る。

 道内で圧倒的な強さを見せた駒大苫小牧が、手応え十分で全国に挑む。3月に参加したカップ戦では強豪・福岡第一を撃破。全国高校総体(総体)でも、同校としては最高の16強まで駒を進めた。田島範人監督は「サイズがあって能力があって、全員がオールラウンドなプレーができる。勝負ができる年だと思っていた」と語った。

 チームにとっての転機は総体だった。3回戦で、福岡第一に49―91と惨敗。田島監督が「倍返しされたぐらいな感じ」と振り返ると、阿部日向大主将(3年)は「福岡第一さんに勝って、自信が過信になってしまった」。のびのびとプレーさせることに主眼を置いていた田島監督も、甘さを指摘。「だいぶ締まってきた。北海道では1つ2つ軽いことしても命取りにならないけど、全国に行くと命取りになる」。軽いプレーが着実に減ってきた。

 荒川隼輝(3年)、浅利蒼空(3年)らがチームの中心となるが、浮沈のカギを握るのはPG宮森と203センチの留学生オラヨリの2年生コンビ。宮森は布水中(石川)で22年全中準Vの実績があり、田島監督も「得点力もあって、バスケットIQが高い」と期待を寄せる。宮森は「自分はもう1年あるんですけど、3年生とできる試合を増やしたい。今年に懸けたい気持ちはある」と意気込んだ。

 初戦は高さのある桐光学園(神奈川)、勝っても2回戦は総体準Vの美濃加茂(岐阜)との対戦が待っている。「初心に帰って、一試合一試合」と阿部主将。夏の大敗を糧に一段高いステージに立ったチームが、同校初のベスト8を目指す。(山口 泰史)