今月22日の全国高校駅伝(京都)に13年連続で出場する旭川龍谷の女子チームは10月の全道高校駅伝2位で9連覇を逃したが、今年から全国大会の出場枠が男女とも「2」に増えたことで全国切符を獲得。悔しさを力に変えて、本道勢31年ぶりの入賞に挑む…

 今月22日の全国高校駅伝(京都)に13年連続で出場する旭川龍谷の女子チームは10月の全道高校駅伝2位で9連覇を逃したが、今年から全国大会の出場枠が男女とも「2」に増えたことで全国切符を獲得。悔しさを力に変えて、本道勢31年ぶりの入賞に挑む。

 今度こそ力を出し尽くす。旭川龍谷が万全の態勢を整えて13日、都大路へと出発した。目標は明確だ。1993年に7位入賞した室蘭大谷(現・道大谷室蘭)の1時間10分00秒を更新する1時間9分台の道勢最高記録と31年ぶりの入賞。阿部文仁監督(48)は「平均力で勝負するチーム。大砲はいないが、全員が高いアベレージで走れば」と壁の突破を思い描いた。

 10月の全道高校駅伝(滝川)は札幌山の手に敗れて2位。9連覇は逃したが、今年から道代表枠が2に増えたことで13年連続の全国切符を手にした。2区で区間2位だった木田美緒莉(2年)は、大会1か月前にマイコプラズマ肺炎を発症。本番に間に合ったものの「6~7割の力」しか出せなかった。「全道では負けたけど、チームで培ってきた力を発揮して全国で戦えることを証明してきたい」

 3区で2位の藤田柚希主将(3年)も大けがを乗り越えて全国の舞台に立つ。5月の大会前にテント設営を手伝っている際、鉄柱が倒れて頭部を直撃し、頭蓋骨骨折の重傷。6月に練習を再開して戦列に復帰した。「全道の悔しさをぶつけるのは都大路しかない」と完全燃焼を誓う。

 今年はトラックよりロード練習を多くし、例年の月間約350キロを大きく超える450キロを走破。全員がロードへの対応力をつけた。阿部監督は全道高校駅伝を走った選手だけでなく「1年生が勢いづいてきた。新戦力が入ってくる可能性もある」と選手層の厚みも感じながら、歴史を塗り替えにいく。(石井 睦)

 女子チームを陰で支えた青柳敬太マネジャー(3年)がこのほど、箱根駅伝で過去8度の優勝を誇る名門・駒大に合格。引き続きマネジャーとして「箱根駅伝の優勝のために全力で貢献したい」と決意を語った。東神楽中では旭川市中体連の800メートルで優勝するなど選手として活躍したが、高校ではマネジャーを選択。コース整備や選手の動画撮影など多岐にわたる仕事をこなし、選手の意見を監督に伝えるなど「練習が円滑に回るよう努力した」という。「男子のマネジャーでも女子選手は気兼ねなく接してくれた」と感謝の気持ちを持って、縁の下の力持ちも都大路の舞台に立つ。