スケートが盛んな青森県八戸市のスケート場「フラット八戸」で8日、小学生を対象にしたフィギュアスケート教室が開かれた。メインコーチを務めたのはバンクーバー五輪にも出場した小塚崇彦さん(35)。参加した子どもたちはオリンピアンの熱血指導を受け…
スケートが盛んな青森県八戸市のスケート場「フラット八戸」で8日、小学生を対象にしたフィギュアスケート教室が開かれた。メインコーチを務めたのはバンクーバー五輪にも出場した小塚崇彦さん(35)。参加した子どもたちはオリンピアンの熱血指導を受けながら、フィギュアスケートの華麗な技に挑戦した。
スケート教室は朝日新聞と、県内の朝日新聞販売所で作る青森県朝日会が主催。八戸市や周辺の市町村に住む小学校2~4年生の児童約70人が参加した。
小塚さんはフィギュアスケーターとして世界の舞台で活躍。2010年にバンクーバー五輪で8位に入賞したほか、全日本選手権も制した。現在は全国各地でスケート教室を開いている。
子どもたちはフィギュアスケートを習っている人から初心者まで様々。リンクでは初級、中級、上級の3グループに分かれ、小塚さんと6人のコーチからそれぞれのレベルに合わせた指導を受けた。
小塚さんは「今日は最後にみんなで笑顔になれるよう頑張りましょう」と呼びかけ、子どもたちに身ぶり手ぶりを交えながら指導。初心者グループは最初は壁をつかみながら立つのがやっとだったが、コーチたちのアドバイスを受けると、次々と1人で氷の上を歩けるようになった。
中級、上級では片足や後ろ向きでの滑走などを練習。日頃からフィギュアスケートを習っている人は、コーチからのジャンプやスピンなど難しい技のアドバイスに熱心に聴き入っていた。
最後は小塚さんの提案で、公式試合さながらの「プログラム」に挑戦。音楽に合わせて手を広げて左右に揺らす振り付けを覚え、全員で輪になって披露し、見守った観客席の保護者らから大きな拍手がわき上がった。
また、指導の合間には小塚さんが子どもたちの周りをスピード感あふれる滑りで駆け抜け、現役時代を彷彿(ほうふつ)とさせる超高速のスピンも披露。間近で見るオリンピアンの華麗な滑りに、子どもたちは感動した様子だった。
終了後、小塚さんは「みんなとても上達しました。八戸にはたくさんのスケートリンクがあるので、色々な技ができるよう練習を頑張って下さい」と話した。
将来は国際大会での活躍を目指しているという八戸市の小学3年生、木村絵麻さん(8)は「小塚さんのスピンの速さに驚きました。もっと練習を頑張ります」。五戸町の小学2年生、古川伊織さん(8)は「コーチの話が分かりやすかった。片足滑りも少しできるようになりました」と話していた。(伊藤唯行)