フィギュアスケート男子の2014年ソチ、18年平昌両五輪金メダリストで、プロフィギュアスケーターの羽生結弦さん(30)が制作総指揮を執る、新ツアー公演「Yuzuru Hanyu ICE STORY 3rd -Echoes of Life-…
フィギュアスケート男子の2014年ソチ、18年平昌両五輪金メダリストで、プロフィギュアスケーターの羽生結弦さん(30)が制作総指揮を執る、新ツアー公演「Yuzuru Hanyu ICE STORY 3rd -Echoes of Life-」の初日公演が7日、さいたまスーパーアリーナで開催された。この日は羽生さんの30度目の誕生日。1万4000人の観客が「ハッピーバースデー」を歌って祝福し、温かい雰囲気に包まれた。
冷たい銀盤をピアノの温かい旋律が包み込む。リンクに映し出される五線譜の上で、30歳を迎えた羽生さんは激しく、そして幻想的に舞った。第1部終盤に「ピアノコレクション」で怒濤(どとう)の5曲を披露。18年平昌五輪のショートプログラム(SP)「バラード第一番」の曲がかかると、会場のボルテージは最高潮になった。
「命」「私」「運命」「問い」など、「生きる哲学」に関するキーワードをちりばめた2時間半の公演。「この世の中だからこそ、みなさんなりの答えが出せるようにしたい」と魂を込めた演技と演出で、熱く、人々の心に訴えかけた。
「命」を大きく感じる1日でもあった。30歳の誕生日を迎え「誕生日です!わーい!いえーい!生まれたよー!」とリンクの中心で破顔した。そして、1万4000人の観客に「『ハッピーバースデー』歌ってください」とおねだり。盛大な合唱に「ありがとうございまーす!やったぜ!これだけの中でお祝いされる人間ってなかなかいない」と感謝があふれた。成熟した魅力で、これからも人々の胸を打つスケートを続ける。