広島・塹江敦哉投手(27)が3日、マツダスタジアム内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1900万アップの年俸4000万円でサインした。サイドスローに転向した今季は自己最多53試合で防御率1・58。来季の目標に、今季・277だった左打者の被…
広島・塹江敦哉投手(27)が3日、マツダスタジアム内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1900万アップの年俸4000万円でサインした。サイドスローに転向した今季は自己最多53試合で防御率1・58。来季の目標に、今季・277だった左打者の被打率を下げることを掲げ、阪神・桐敷のようなリリーバーを目指すと誓った。(金額は推定)
タフな場面で腕を振り続けた日々は、大幅昇給という形で報われた。契約更改交渉後、会見に臨むのはプロ10年目で初。塹江は「評価してもらって、すごくうれしい」と笑顔を見せた。
昨秋に首脳陣からサイドスロー転向を勧められ、昨季の8試合から大躍進。自己最多、チーム3位タイの53試合に登板し、接戦時のリリーフからピンチの場面での火消し役まで、あらゆる状況で相手を封じてきた。ただ「抜群の結果を出せた試合は多くなかった。課題として取り組みたい」と客観視。克服すべきは対左打者への投球だと感じている。
今季は対右打者の被打率が・260で、対左は・277。不運な内野安打も多く「ピンチで三振が取れる投手を目指していきたい」と高みを見据える。その理想像は阪神・桐敷だ。虎の左腕は今季リーグトップの70試合に登板して防御率1・79で左打者の被打率は・217。「イメージは阪神の桐敷君。『どこでも出てくるな』というぐらいになれば、自分のキャリアとしてもすごくいいかなと」。桐敷のような大車輪の働きができれば、自軍への貢献度も増す。
視線は早くも来季に向いている。オフは「打者に対して有効なボールを選択して投げ切る技術、精神面を大事にして取り組んでいきたい」と塹江。今年以上のフル回転で不動の地位を築く。