広島・大瀬良大地投手(33)が3日、マツダスタジアムで契約更改交渉に臨み、年俸2億円プラス出来高払いで、総額5億円となる2年契約を新たに結んだ。球団日本投手では黒田博樹球団アドバイザーと前田健太(現タイガース)以来3人目の年俸2億円到達。…
広島・大瀬良大地投手(33)が3日、マツダスタジアムで契約更改交渉に臨み、年俸2億円プラス出来高払いで、総額5億円となる2年契約を新たに結んだ。球団日本投手では黒田博樹球団アドバイザーと前田健太(現タイガース)以来3人目の年俸2億円到達。今季はノーヒットノーランや防御率1点台をマークするなど、エースとしてフル回転。投手陣最年長となる来季は2年ぶりの開幕投手をつかみにいく。(金額は推定)
各球団のエースのみが立てる舞台に、大瀬良が照準を定めた。4年ぶりにマツダで行われる開幕戦のマウンド。自身6度目の大役に向け、慎重な言葉に熱を込めた。
「ホームのマウンドに開幕投手で上がれるというのは非常に栄誉なこと。もう一度まっさらなマウンドをつかみにいきたい」
今季は、昨年10月に受けた右肘手術の影響もあり、6年ぶりに開幕投手の座を明け渡した。野村が引退し、投手陣最年長となった身としてチームの将来を見据え「トコ(床田)とか暢仁(森下)が開幕投手になっていくことが、チーム全体を考えるといいのかな」と底上げを期待する。
一方で、まだ負けていられないという大黒柱のプライドものぞかせた。「今年の成績とかで考えると、僕も(開幕投手争いに)割って入ってもいいかなと。邪魔なおっさん1人いるくらいが、彼らにとってもいいかなと思う」。笑顔で口にした言葉には、開幕のマウンドへ返り咲くという熱い思いが込められていた。
3年契約の最終年だった今季は先発ローテの柱としてフル回転。25試合に登板し、6勝6敗ながら、防御率1・86をマーク。自身が先発した試合でチームは16勝7敗2分けと九つの貯金をつくった。「目に見えないところで、頑張ろうと1年間やっていた。球団にもそこを評価してもらいました」。数字以外でもチームへの貢献は大きかった。
球団の日本投手では、黒田博樹球団アドバイザーと前田健太(現タイガース)以来3人目の年俸2億円に到達。6度目の開幕投手となれば、5回で肩を並べていた2人を抜き、球団歴代2位タイとなる。「何か一つでも超えるものがあればうれしいですけど、あまりそこに対して深く考える余裕はない。しっかりやんなきゃいけないなという思いです」と右腕らしく謙虚に足元を見つめた。
色紙には迷うことなく“優勝”としたためた。「まだまだいけるという思いはある。まずは2桁勝ちたいし、イニング、防御率ももっといい数字を残したい」。キャリアハイ更新の先にある7年ぶりのリーグ制覇へ-。エースの闘志は燃え上がっている。