「北陸艇王決戦・G1」(3日、三国) フライング艇も出た優勝戦だったが、2号艇の下出卓矢(38)=福井・99期・A1=が、冷静に2コースからの差して勝利し、地元周年初Vを達成した。G1は2019年10月の平和島周年記念以来、5年ぶり2回目…

 「北陸艇王決戦・G1」(3日、三国)

 フライング艇も出た優勝戦だったが、2号艇の下出卓矢(38)=福井・99期・A1=が、冷静に2コースからの差して勝利し、地元周年初Vを達成した。G1は2019年10月の平和島周年記念以来、5年ぶり2回目、通算では22回目の優勝となった。2着には上野真之介、3着には佐藤翼が入った。4号艇の金子拓矢はFに散った。

 成し遂げた快挙にも、下出の表情は普段と変わらなかった。それでも、地元周年初Vへと話が及ぶと「記念はいつも呼ばれているだけで、結果を出したいと思っていた」とやっと笑顔を浮かべた。

 進入は3対3。4カドの金子の仕掛けを見て「ターンマークを回ることだけに集中した」と鮮やかな急旋回を決めた。「出足やターンのグリップ感は準優以上だった。自分の調整を信じてやり続けました」と会心の1Mを振り返った。

 これで来年3月に行われるSG・クラシック(2025年3月25~30日・若松)の出場権を獲得した。「SGでもベストを尽くします」と大舞台を見据えた。持ち味のチルト2も「伸びでは誰にも負けないようにしたい」とさらに磨き上げる考えだ。

 下出が地元でのG1優勝という勲章を手に、SG戦線へと殴り込む。