<明治安田J1:広島5-1札幌>◇第37節◇1日◇Eピース今季限りで現役を引退するサンフレッチェ広島の元日本代表MF青山敏弘(38)が、この日の試合後に引退セレモニーに臨んだ。冒頭にはドイツ人のミヒャエル・スキッベ監督(59)が、来季から青…

<明治安田J1:広島5-1札幌>◇第37節◇1日◇Eピース

今季限りで現役を引退するサンフレッチェ広島の元日本代表MF青山敏弘(38)が、この日の試合後に引退セレモニーに臨んだ。

冒頭にはドイツ人のミヒャエル・スキッベ監督(59)が、来季から青山が、自らが指揮するトップチームのコーチに就任することを約2万7000人の観客の前で公言した。

同時に、それは同監督が就任4年目の来季も続投するという宣言。この日の大勝で、逆転優勝を懸けて最終節へ、勝ち点1差2位で臨む。

指揮官が「素晴らしいキャリア、人間性を持つ人(青山)が、これから先はコーチ陣として一緒にやってくれます。ここまでやってきた経験を、今度はコーチとして貢献してくれることを確信している」とマイクで言うと、場内から大きな拍手が起きた。

既に引退即コーチ就任の計画は明らかになっていたものの、試合後のセレモニーで、監督が自身の続投とコーチ人事を発表するのは異例中の異例。

その後、青山自らが21年間のプロ生活への感謝の言葉を書き留めたメモを見ながら、引退のあいさつに臨んだ。

「スキッベさんが、僕の最後の監督だということが何よりの喜びです。ありがとうございました」

さらに「この場で歴史をつなぎたいです。クラブと守ってきたこの6番のユニホームを引き継いでもらいます。駿(はやお)」と、下部組織から欧州移籍を経て広島を支えてきた元日本代表MF川辺駿(29)を呼び出し、自らのユニホームを後輩に与えると、川辺は涙をこらえられなかった。

3度のリーグ優勝を成し遂げた元広島指揮官で森保一日本代表監督(56)もVTRで登場。愛弟子に「ぜひ、サンフレッチェで監督になってください」と最高のエールを送った。

青山は「みなさんと歩み続けた21年間の大きな夢と素晴らしい思い出は、この胸に輝く約4つの星(タイトル)とともに、僕たちの心の中に永遠に色あせることなく輝き続けていくでしょう。21年間、最高のサッカー人生をありがとうございました」とあいさつ。セレモニーの終盤は、涙を流しながら場内に手を振っていた。

04年に岡山・作陽高から広島入りし、クラブ一筋でプレーしてきた。森保監督時代の12、13、15年にリーグ優勝を経験。15年にはJリーグMVPも獲得するなど、クラブのレジェンドになった。