大谷を中心に後払い額が膨れ上がっているドジャース。(C)Getty Images ドジャースは、11月30日にジャイアンツからFAとなった先発左腕ブレイク・スネルと5年総額1億8200万ドル(約276億6000万円)で契約したと正式に発表し…
大谷を中心に後払い額が膨れ上がっているドジャース。(C)Getty Images
ドジャースは、11月30日にジャイアンツからFAとなった先発左腕ブレイク・スネルと5年総額1億8200万ドル(約276億6000万円)で契約したと正式に発表した。
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2年連続世界一へ陣容は着実に整っている。2018年と23年にサイ・ヤング賞を手にしたスネルは、来季に投手復帰する大谷翔平、山本由伸、タイラー・グラスノーとともに先発ローテーションの4本柱としての働きが期待される。
ただ、FA市場の人気銘柄だった怪腕の獲得には“クレーム”も入っている。というのも、総額の約36%にあたる6500万ドル(約100億1000万円)が後払いになるためだ。
すでに大谷やムーキー・ベッツらとも同様の契約を結んでいるドジャースの後払い金額は、9億8642万ドル(約1519億868万円)に増大。一方でドジャースは戦力均衡化を目的に導入されている“ぜいたく税”による重大な支払いを回避。支払いの算出の元になる給与総額を低く抑え、他の補強に充てることができる。
現行のルールで後払い契約は違反とならない。ゆえにドジャースは積極的に活用しているのだが、一部ではこの“抜け道”に規制を求める声も上がっている。
元米スポーツ専門局『ESPN』の記者であるリッチ・アイゼン氏は、自身がホストを務めるポッドキャスト番組『Rich Eisen Show』でドジャースに言及。後払いを利用した金満補強を繰り返すチームを「食物連鎖の頂点にいる」と表現。その上で戦力が偏る現状を次のように説いている。
「すでにドジャースはどこよりも圧倒的なのにスネルを手に入れた。でも、彼らはまだどこよりも資金を投じられる。明らかにリッチなんだ。ヤンキースやメッツでさえもドジャースほどの使い方はしない。それはメジャーリーグにとって問題なんだ」
さらに「選手たちは南カリフォルニアに住めて、ワールドシリーズ優勝が目指せて、引退後のプランも立てられるだけの給与がもらえる。そんなチームにいったい誰が打ち負かせるって言うんだ」と訴えたアイゼン氏。ドジャースが活躍する後払いスキームについては、「新しい創造的な手法だ。それが現状だ。誰かが今もお金を刷っているに違いない」と皮肉った。
強化の手を緩めないドジャースは来季に向け、どのようなチームを生み出すのか。今後も続くと見られる補強の行方に注目だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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